おはようございます。10月16日(金)のニューヨーク市場の振り返りと、本日の投資戦略ノートです。
この日はハイテクが大きく売られました。ナスダック総合は2.14%安の26,140.03、S&P500は1.09%安の7,659.44、ダウ平均は175.28ドル安(0.34%安)の52,002.41です。S&P500とナスダックは、どちらも50日移動平均線を割って引けました(CNBC)。

ドクター

アゲハ
キーワードは「AIの借金」です。AIのデータセンターを借金で作ってきたCoreWeaveが11.91%安と売られ、半導体株のETF(SOXX)は4.14%安で9日続落でした。一方で、中東とウクライナの緊張で原油が上がり、WTI原油先物は3.51%高の101.41ドルで引けています(CNBC)。週間ではナスダックが4%超下げ、6月以来の悪い1週間になりました。
本日の結論は「弱気」を続けます。理由と具体的な行動は「本日の戦略」に、AIがデモ口座で回している売買は最後の「100万円チャレンジ」にまとめています。
今朝の市場日記
- 指数: ダウ0.34%安・S&P500 1.09%安・ナスダック総合2.14%安・ラッセル2000 1.66%安。ナスダック総合が2%を超えて下げた、大きく動いた日です。ナスダック100は2.50%安でした(CNBC・Yahoo Finance)
- 業種: 最も買われたのはエネルギー(2.59%高)、最も売られたのはテクノロジー(2.79%安)。エネルギーは、イランのホルムズ海峡での攻撃で原油が100ドルを超えたことが追い風です(Finviz・CNBC)
- グロース対バリュー: バリューの勝ち。グロース株ETF(IWF)は2.22%安、バリュー株ETF(IWD)は0.14%安でした(Yahoo Finance)
- お金の流れ: 半導体・AIの設備・ソフトウェアから、エネルギー・生活必需品・公益へ。米国債の長期ETF(TLT)は0.10%高、金先物は0.42%高の4,187.70ドルと、債券と金にも少し動きました(Yahoo Finance)

アゲハ

ドクター
金利・指標の読みです。この日は大きな経済指標がなく、材料はFRBのWarsh議長の発言でした。Warsh議長はバンコクのIMFの催しで話し、年内の利上げについては触れませんでした。市場はこれを「10月は金利を据え置く」というサインと受け取り、CME FedWatchでは10月27〜28日のFOMCでの据え置きの確率が82%です(CNBC)。目先はややハト派の材料で、連想は「利回り低下・ドル安円高・金高・グロース株に追い風」になります。
実際は、グロース株以外は当たりました。10年債利回りは5.10%から5.09%、2年債利回りは4.77%から4.74%に下がり、ドル指数は0.22%安、ドル円は157.99円(前日158.14円)とわずかに円高、金も上げています(米財務省・Yahoo Finance)。外れたのはグロース株で、AIの借金への心配と原油高のほうが強く効きました。なお、年内に少なくとも1回の利上げを見込む確率は77%超で(CNBC)、利上げの心配そのものは消えていません。
出典: CNBC(10/16市況ライブ)、CNBC(原油とホルムズ海峡)、CNBC(Bank of Americaのリスクオフの4つの理由)、Finviz(セクター別騰落)、米財務省(国債利回り)、Yahoo Finance(ナスダック100)、Yahoo Finance(ラッセル2000)、Yahoo Finance(IWF)、Yahoo Finance(IWD)、Yahoo Finance(TLT)、Yahoo Finance(金先物)、Yahoo Finance(ドル円)
1. 市場全体:AIの借金と原油高で売られた
主要指数の終値は以下のとおりです(CNBC・Yahoo Finance)。

ドクター

アゲハ
- ダウ平均: 0.34%安(175.28ドル安)の52,002.41
- S&P500: 1.09%安の7,659.44
- ナスダック総合: 2.14%安の26,140.03
- ナスダック100: 2.50%安の29,187.55
- ラッセル2000: 1.66%安の2,721.37
寄り付き直後はS&P500が0.1%高、ダウは188ドル高と上げて始まりましたが、午後にかけて売りが強まりました(CNBC)。週間では、S&P500が約2%安、ナスダックが4%超安で6月以来の悪い1週間、ダウだけが0.7%高でした。
金利・商品・為替は以下のとおりです。
- 米10年債利回り: 5.09%(前日5.10%)
- 米2年債利回り: 4.74%(前日4.77%)
- WTI原油先物は3.51%高の101.41ドル、ブレント原油先物は3.7%高の109.86ドル。WTIは週間で10%超上げた(CNBC)
- 金先物は0.42%高の4,187.70ドル(Yahoo Finance)
- ドル円は157.99円、ドル指数は0.22%安の101.78(Yahoo Finance)
- VIXは19.99(前日16.46)。取引中は22.31まで上がり、4カ月ぶりに22を超えた(Yahoo Finance・CNBC)
CoreWeaveの借金が市場全体の心配に
CoreWeaveは、AI向けの計算資源を貸す「ネオクラウド」と呼ばれる会社です。AIの設備のために借りたお金は510億ドルを超えています(CNBC)。前日には、債務不履行に備える保険(CDS)の5年物の上乗せ金利が一時1,140ベーシスポイントを超え、一般に「経営が苦しい」とされる1,000ベーシスポイントの水準を上回りました。2031年に返す社債の利回りも15.78%まで上がっています(CNBC)。

アゲハ

ドクター
この日の株価は11.91%安の61.39ドルで、週間の下げは20%を超えました。同じネオクラウドのNebiusは12.18%安、IRENは11.19%安です(Yahoo Finance)。CNBCは「AIの設備のための借金が多すぎるのではないか」という心配が投資家に広がっていると伝えています。Deutsche Bankのアナリストは「こうした心配は自己実現的な予言になりやすく、ほかのAI関連の銘柄にも問題を広げかねない」と指摘しました(CNBC)。
原油は101ドル、インフレの心配が続く
イランがホルムズ海峡で船への攻撃を強め、日曜以降に少なくとも9隻のタンカーや貨物船が攻撃を受けました。ウクライナはロシアの製油所への攻撃を続けると表明しています(CNBC)。ブレント原油は取引中に5月以来の110ドルをつけました。
今週は9月のPPIが2022年以来の伸びになり、CPIも前年比3.7%と高いままです(CNBC)。Bank of AmericaのMichael Hartnett氏は、高い利回り、原油高、中間選挙、AI関連株の値動きの4つを理由に、この先1カ月は「リスクオフ」で臨むとしています(CNBC)。
出典: CNBC(10/16市況ライブ)、CNBC(CoreWeaveのCDS)、CNBC(原油とホルムズ海峡)、CNBC(VIXの急上昇)、CNBC(Bank of Americaのリスクオフの4つの理由)、米財務省(国債利回り)、Yahoo Finance(VIX)、Yahoo Finance(CRWV)、Yahoo Finance(NBIS)
2. セクター動向:エネルギーが上げ、テクノロジーが下げ
Finvizのセクター別騰落率は以下のとおりです。

ドクター

アゲハ
- エネルギー: 2.59%高
- 生活必需品: 1.33%高
- 公益: 1.29%高
- 素材: 0.41%高
- 不動産: 0.26%高
- 金融: 0.25%高
- 資本財: 0.44%安
- ヘルスケア: 0.68%安
- 一般消費財: 1.16%安
- コミュニケーション: 2.22%安
- テクノロジー: 2.79%安
11のうち6セクターが上げ、指数ほどには全面安ではありません。CNBCによると、取引中のS&P500は値下がりが約280銘柄、値上がりが222銘柄でした。読みどころは3つです。
1つ目は、エネルギーです。業種別の上位は石油・ガスの探鉱・生産が3.42%高、総合石油が2.85%高、パイプラインが2.76%高と、石油がそろって並びました(Finviz)。Chevronは2.59%高、Exxon Mobilは2.46%高です(Yahoo Finance)。CNBCも、Chevronなどのエネルギー株がダウの下げを小さくしたと伝えています。
2つ目は、守りの業種です。業種別ではたばこが2.61%高、ガスの公益が1.99%高、清涼飲料が1.99%高、損害保険が1.96%高でした(Finviz)。Philip Morrisは2.65%高、Altriaは1.72%高です(Yahoo Finance)。
3つ目は、テクノロジーの中身です。業種別の最下位はコンピューターのハードウェアで5.99%安、ほかに電気部品が3.66%安、インフラ系のソフトウェアが3.49%安、半導体の製造装置・材料が3.47%安、半導体が3.34%安でした(Finviz)。前日は買われたソフトウェアのETF(IGV)も4.80%安と売られ、「半導体からソフトウェアへ」の乗り換えもこの日は続きませんでした(Yahoo Finance)。
出典: Finviz(セクター別騰落)、Finviz(業種別騰落)、CNBC(10/16市況ライブ)、Yahoo Finance(IGV)、Yahoo Finance(XOM)、Yahoo Finance(PM)
値動きの大きかった銘柄
終値の騰落はYahoo Finance、理由はCNBCです。
- CoreWeave: 11.91%安の61.39ドル。前日の戻しは続かず、借金の多さと金利上昇への心配で売られた
- Fox Factory: 13.30%安の16.04ドル。CEOのMike Dennison氏が退任し、通期の売上高の見通しも下げた
- Netflix: 2.86%安の70.53ドル。コンテンツの責任者Bela Bajaria氏が退社し、元DisneyのPeter Rice氏が後任になる。前日には人員の約6%(約1,000人)を減らすと発表していた
- テスラ: 2.13%安の354.72ドル。前日に2代目のRoadsterを発表し、寄り付き前は5%近く上げていたが、下げに転じた。決算は10月21日
- J.B. Hunt: 2.78%安の228.78ドル。第3四半期の売上高は36億8,000万ドルと予想を上回ったが、1株利益1.82ドルは予想の1.89ドルに届かなかった
- Alcoa: 2.55%高の41.45ドル。第3四半期の決算が予想を上回った。取引中は6%超上げた
- Truist Financial: 1.07%高の47.07ドル。第3四半期の調整後の1株利益は1.16ドルで、前年から12%増えた
- Travelers: 1.47%高の389.54ドル。第3四半期のコア利益は1株9.18ドルと、予想の7.42ドルを大きく上回った。寄り付き前は4%安だった
出典: CNBC(10/16の日中の値動き)、CNBC(10/16の寄り付き前の値動き)、Yahoo Finance(FOXF)、Yahoo Finance(NFLX)、Yahoo Finance(AA)、Yahoo Finance(TRV)
3. 注目個別銘柄
テクニカルの数字は、Yahoo Financeの日足から筆者が計算した値です(移動平均線は終値の単純平均、RSIは14日、出来高は前日までの20日平均との比較)。
CoreWeave(CRWV)
企業概要

ドクター

アゲハ

ドクター
AI向けの計算資源(GPUのサーバー)をクラウドで貸す会社で、「ネオクラウド」と呼ばれます。大手のクラウド会社とも契約しています。直近12カ月の売上高は75億9,000万ドル、純損失は19億3,000万ドルの赤字です。設備投資は205億7,000万ドルで、フリーキャッシュフローは136億6,000万ドルのマイナスです(StockAnalysis)。
下落の要因:借金への不安
借金と契約上の支払いの合計は510億ドルを超え、CDSは前日に「経営が苦しい」とされる水準に入りました(CNBC)。会社のCEOは社内メモで「1,000億ドルを超える受注残が、すべての債務の返済を十分に支える」と反論しています。受注残の約3分の2はMicrosoftなど格付けの高い相手との契約だと、Deutsche Bankは指摘しました(CNBC)。問題は需要ではなく、キャッシュフローが借金に追いつくかどうかです。
バリュエーション(StockAnalysis)
- 時価総額: 338億6,000万ドル
- PER: 赤字のため算出なし
- PBR: 7.64倍
- 配当: なし
- アナリスト平均目標株価: 140.58ドル(コンセンサス「Buy」)
- 次の決算: 11月9日(推定)
テクニカル
- 終値: 61.39ドル(11.91%安)。始値65.19ドル、取引中の安値59.90ドル
- 出来高は約9,436万株と、20日平均(約3,808万株)の約2.5倍
- 移動平均線: 5日70.99ドル、25日82.71ドル、75日84.59ドル、200日92.44ドル。株価は4本すべての下で、4本とも下向き
- RSI(14日): 29.46。30を下回る売られすぎの水準
- 下の抵抗帯: 59.5〜60.6ドル。7月29日(60.55ドル)、10月15日(59.51ドル)、この日(59.90ドル)の3回、ここで下げ止まった。10月15日の59.51ドルは過去1年の安値
- 上の抵抗帯: 77.8〜80.3ドル。9月17日の安値78.27ドル、10月12日の安値79.03ドルと終値80.26ドル、10月13日の終値77.81ドル。その上は75日線の84.59ドル
- パターン: なし。3日間で窓を開けて下げ続けており、底を作る形はまだない
売買の見方
当てはまる型はありません(型なし=見送り)。4本の移動平均線がすべて上にあって下向き、チャネルも引けません。RSIは売られすぎですが、価格とRSIのダイバージェンスも出ていません。下の帯59.5〜60.6ドルは3回効いていますが、帯の外に損切りを置く根拠がこれ1つだけで、決算も11月9日と近づいています。
考えを変える条件は2つです。終値で59.5ドルを割れば、過去1年の安値を更新したと見て、底探しが続くと考えます。反対に、帯で下げ止まって終値で5日線(70.99ドル)を取り戻せば、ここで初めて底を作る形を探し始めます。この銘柄の値動きは、AI関連の株全体の温度計として見ておきます。
出典: CNBC(CoreWeaveのCDS)、CNBC(10/16市況ライブ)、StockAnalysis(CRWVバリュエーション)、Yahoo Finance(CRWV)
Micron Technology(MU)
企業概要

アゲハ

ドクター

アゲハ
米国最大のメモリー半導体の会社です。AIのサーバー向けの高速メモリー(HBM)などで利益を伸ばしています。直近12カ月の売上高は1,331億9,000万ドル、純利益は849億7,000万ドルです(StockAnalysis)。
下落の要因:半導体の売りが続いた
CNBCは、この日の半導体株の下げはMicronが先導したと伝えています。今週は、中国の会社との競争や、数年後にメモリーが供給過剰になるという心配で半導体株が売られてきました。VanEckの半導体ETF(SMH)は9日続落で、2006年以来の連敗です(CNBC)。この日のMicron自身の新しい発表は、取得した記事の中にはありませんでした。
バリュエーション(StockAnalysis)
- 時価総額: 9,945億8,000万ドル
- PER: 12.53倍(予想PER5.27倍)
- PBR: 7.61倍
- 配当利回り: 0.07%(年0.60ドル)
- アナリスト平均目標株価: 1,560.57ドル(コンセンサス「Strong Buy」)
- 前回の決算: 9月30日
テクニカル
- 終値: 878.84ドル(5.63%安)。始値905.49ドルで、取引中の高値は907.50ドル。安値875.00ドルの近くで引けた陰線
- 出来高は約3,015万株と、20日平均(約2,724万株)の約1.1倍
- 移動平均線: 5日933.29ドル、25日1,017.26ドル、75日958.16ドル、200日717.84ドル。株価は5日・25日・75日線の下、200日線の上。5日・25日・75日線は下向き、200日線は上向き
- RSI(14日): 34.03
- 下の抵抗帯: 844〜862ドル。8月7日(847.02ドル)、10日(854.40ドル)、11日(844.62ドル)、10月15日(858.00ドル)の4回、ここで下げ止まった
- 上の抵抗帯: 902〜921ドル(前回の記事で見ていた帯で、この日に終値で割った)。その上は75日線の958ドル、25日線の1,017ドル。いちばん上は1,098〜1,109ドル(9月23日1,105.50ドル、25日1,108.72ドル、10月1日1,098.90ドル、2日1,108.00ドルの高値)
- パターン: 8月からの844〜1,109ドルのレンジの中。上の帯で4回、下の帯で4回止まっている
売買の見方
当てはまりそうなのは「レンジ下限型」です。上下の帯で計8回の反応があってレンジは確定しており、株価は200日線の上です。この日はレンジの下の帯の少し上まで下げてきました。
自分なら、次のように見ます。
- 入値: 860ドル(844〜862ドルの帯で陽線の反発を見てから)
- 損切り: 838ドル(帯の下限844ドルの少し下)
- 利確: 900ドル(割ったばかりの902〜921ドルの帯の手前)
- RR: 約1.8(損益分岐の勝率は約35%)
帯の上の921ドルを終値で取り戻せば、次は75日線の958ドル、その先はレンジの上の帯が目安になります。ただ、半導体ETFの連敗は止まっておらず、帯での陽線もまだ出ていません。連敗が止まり、帯で陽線が出るまでは待ちです。考えを変える条件は、終値で844ドルを割ることです。その場合はレンジが下に崩れたと見て、計画を取り下げます。
出典: CNBC(10/16市況ライブ)、CNBC(来週の決算と市場の心配)、StockAnalysis(MUバリュエーション)、Yahoo Finance(MU)
Chevron(CVX)
企業概要
米国2位の石油大手です。原油・天然ガスの探鉱と生産から、精製・販売までを手がけます。直近12カ月の売上高は2,093億8,000万ドル、純利益は205億9,000万ドルです(StockAnalysis)。
上昇の要因:原油が100ドルを超えた
イランのホルムズ海峡での攻撃とウクライナのロシア製油所への攻撃で、WTI原油は3.51%高の101.41ドルになりました(CNBC)。米国では、ハリケーンでメキシコ湾岸の生産が止まり、10月9日までの週の商業在庫が800万バレル超減ったことも原油高の材料です(CNBC)。CNBCは、Chevronなどのエネルギー株がダウの下げを小さくしたと伝えています。
バリュエーション(StockAnalysis)
- 時価総額: 4,413億4,000万ドル
- PER: 21.61倍(予想PER12.26倍)
- PBR: 2.27倍
- 配当利回り: 3.17%(年7.12ドル)
- アナリスト平均目標株価: 227.92ドル(コンセンサス「Buy」)
- 次の決算: 10月30日
テクニカル
- 終値: 224.99ドル(2.59%高)。取引中の高値225.31ドルは過去1年の高値
- 出来高は約871万株と、20日平均(約941万株)の約0.9倍。高値を更新した日のわりに出来高は少ない
- 移動平均線: 5日219.82ドル、25日210.19ドル、75日199.89ドル、200日189.87ドル。株価は4本すべての上で、4本とも上向き
- RSI(14日): 70.77。70を超える買われすぎの水準
- 下の抵抗帯: 213〜219ドル。9月10日(217.40ドル)、14日(217.65ドル)、15日(217.78ドル)、10月13日(218.79ドル)の4回、ここで上値を止められ、10月14日に上に抜けた。その下は25日線の210ドル
- その下の抵抗帯: 200.8〜203ドル(9月22日200.78ドル、29日202.70ドル、10月1日202.82ドルの安値)
- パターン: 9月からの横ばいの上限を上に抜けた形。上昇チャネルの中
売買の見方
今は型に当てはまりません(見送り)。高値を更新したばかりでRSIは買われすぎ、上がった日の出来高も平均以下です。
自分なら、上に抜けた帯までの押しを待ちます。
- 入値: 216ドル(213〜219ドルの帯まで押して、陽線の反発を見てから)
- 損切り: 209ドル(25日線210ドルの少し下)
- 利確: 225ドル(過去1年の高値225.31ドルの手前)
- RR: 約1.3(損益分岐の勝率は約44%)
RRが1.5に届かず、アナリストの平均目標株価も今の株価のすぐ上です。決算も10月30日と近く、押しを待つ間に決算をまたぐおそれがあります。原油と一緒に動く銘柄なので、原油が下がる日には押しが早く来ることもあります。考えを変える条件は2つです。終値で213ドルを割れば、抜けがダマシだったと見て200.8〜203ドルの帯までの下げを考えます。反対に、決算を通過してから帯で支えられれば、改めて入る位置を探します。
出典: CNBC(原油とホルムズ海峡)、CNBC(10/16市況ライブ)、StockAnalysis(CVXバリュエーション)、Yahoo Finance(CVX)
4. 本日の戦略:「弱気」を続ける
本日の結論は「弱気」を続けます。前回は「10年債が終値で5.0%を割り、SOXXの連敗が止まれば『やや弱気』に戻す」「10年債が5.35%を終値で超えるか、VIXが20を超えるなら現金の比率をさらに上げる」と決めていました。10年債は5.09%で5.0%を割らず、SOXXは9日続落なので「やや弱気」には戻しません。VIXは取引中に22.31まで上がりましたが、終値は19.99と20をわずかに下回りました。終値の条件には当たりませんが、ほぼ当たったものとして、現金を多めに持つ方針を続けます。理由は3つです。

アゲハ

ドクター
1つ目は、AIの借金への心配です。CoreWeaveのCDSは「経営が苦しい」水準に入り、Oracleの5年物CDSも1週間で約10%上がりました(CNBC)。心配がAI関連の他の会社に広がるかどうかが、この先の焦点です。
2つ目は、原油とインフレです。WTIは週間で10%超上げて100ドルを超えました。CPIとPPIに続いて原油が上がれば、利上げの心配は強まります。年内の利上げの確率は77%超です(CNBC)。
3つ目は、下げの広がりです。前日は「ハイテクから守りへの乗り換え」で指数を支えましたが、この日はソフトウェアのETF(IGV)も4.80%安で、ラッセル2000も1.66%安でした。CNBCによると、小型株は水曜に高値から10%以上下げた「調整」に入っています。
前回の記事で取り上げた3銘柄の答え合わせです(終値はYahoo Finance)。
- TSMC: 2.28%安の412.61ドル。405〜413ドルの帯の中で引けましたが、始値421.22ドルからの陰線で、待っていた陽線の反発は出ていません。405ドル割れで計画を取り下げる条件はまだ残っています
- Salesforce: 2.45%安の240.70ドル。取引中に237.26ドルまで下げてネックラインの239〜241ドルに戻りましたが、始値250.51ドルからの陰線で引けました。取り下げの条件の「終値で236ドル割れ」には当たっていません。ネックラインでの陽線の反発を待ちます
- Walmart: 0.80%高の118.81ドル。114.3〜116.9ドルの帯への押しは来ていません。見送りを続けます
この日の3銘柄への行動は以下のとおりです。
- CoreWeaveは見送ります。59.5〜60.6ドルの帯で下げ止まり、終値で5日線を取り戻すまでは型を探しません
- Micronは、844〜862ドルの帯での陽線の反発を待ちます。入値860ドル、損切り838ドル、利確900ドルです。半導体ETFの連敗が止まるまでは入りません
- Chevronは見送ります。213〜219ドルの帯への押しで、決算を通過してから改めて見ます
前日までに取り上げた銘柄の続きは以下のとおりです(終値はYahoo Finance)。
- AMD: 5.95%安の528.75ドル。561.5〜584.7ドルの帯を割り、75日線(528.67ドル)ちょうどで引けました。帯での反発を待つ計画は取り下げます
- Oracle: 4.64%安の128.23ドル。見送りを続けます
- Bank of America: 0.91%安の51.23ドル。見送りを続けます
- Citigroup: 0.85%高の124.26ドル。見送りを続けます
- Johnson & Johnson: 0.90%高の255.56ドル。陽線で引けましたが、252ドル台への押しからの反発ではありません
- Applied Materials: 4.82%安の409.29ドル。計画は取り下げたままです
- Humana: 4.41%安の413.16ドル。420ドル付近を割りました。底を確かめるまでは見ません
- Nvidia: 1.43%安の214.13ドル。押しを待つ方針を続けます
- Microsoft: 1.93%安の529.05ドル。押しを待ちます
- Lumentum: 5.22%安の824.13ドル。見送りを続けます
- CrowdStrike: 7.02%安の227.39ドル。押しを待つ方針は変えません
- テスラ: 2.13%安の354.72ドル。10月21日の決算までは見ません
- Palantir: 7.22%安の186.03ドル。高値は追わない方針でしたが、大きく下げました。下げ止まりを待ちます
- Moderna: 7.82%安の218.01ドル。見送りを続けます
- Meta Platforms: 3.72%安の709.33ドル。10月21日の決算までは見ません
- Verizon: 0.88%高の44.79ドル。見送りを続けます
監視項目は以下の5つです。CoreWeaveとOracleのCDS、半導体ETFの連敗が止まるか、WTI原油の100ドル、VIXの20、10月27〜28日のFOMCへ向けた利上げの確率を見ます。来週は10月20日にNetflix、21日にテスラ・Meta・Lam Research・Texas Instruments・IBM、22日にProcter & Gambleが決算を出します(CNBC)。10年債が終値で5.0%を割り、半導体ETFの連敗が止まれば「やや弱気」に戻すことを考えます。VIXが終値で20を超えるか、10年債が5.35%を終値で超えるなら、現金の比率をさらに上げます。
出典: CNBC(CoreWeaveのCDS)、CNBC(来週の決算と市場の心配)、CNBC(Bank of Americaのリスクオフの4つの理由)、Yahoo Finance(TSM)、Yahoo Finance(CRM)、Yahoo Finance(WMT)、Yahoo Finance(AMD)
5. 100万円チャレンジ(デモ口座)
AIがデモ口座(仮想資金100万円)で実際に売買している記録です。デモ口座での売買で、投資助言ではありません。米国株を買いだけで売買し、損切りと利確の価格を入る前に決めています。

アゲハ

ドクター

アゲハ
成績(SBI証券の手数料込み)
- 評価額: 996,511円(手数料抜きは1,012,278円)
- 累計損益: 3,489円のマイナス、0.35%のマイナス(手数料抜きは12,278円のプラス、1.23%のプラス)
- 決済: 2回で1勝1敗、勝率50%
- 手数料込みの数字には、保有中の3銘柄を決済する時の手数料の見込み5,771円も入っています
今朝のAIの判断
10月16日の朝(日本時間7時32分)のAIの見立ては「慎重」でした。AIの言葉では「指数は200日線の上で、VIXも16台と落ち着いているが、半導体・AI関連から資金が抜け、業種による差が大きい。決算の近い大型株を避け、バリュー寄りで線が重なる押し目の指値に絞る」。判断の材料には、バリューが0.8%高でグロースが横ばいという前日の差、ヘルスケア・金融・素材の強さ、半導体の急落とCoreWeaveのCDSの警戒水準、10月下旬に大型ハイテクの決算が集中することを挙げています。
候補10銘柄(うち1つは保有中のAmazon)を見て、AIが採用したのは2件でした。
- Salesforce(採用・チャネル押し目型=m100の型A): チャネルの下の線232.87ドル、抵抗帯233.81〜236.41ドル、25日線236.72ドルの3本が重なる237.59ドルで押し目を指値で拾う計画。割安で、決算も12月2日と遠い。決め手は「下限・抵抗帯・25日線の3本が重なり、割安で決算も遠い」でした
- Deere(採用・チャネル押し目型=m100の型A): チャネルの下の線642ドル、75日線639ドル、4回反応した抵抗帯619〜644ドルが重なる647.86ドルの指値。損切りは二番底617ドルの下の613.5ドル、利確は過去1年の高値の手前の718ドル。決め手は「バリュー優位の地合いに合う」ことでした
見送りの主な理由は以下のとおりです。
- Alphabet・ServiceNow・Eli Lilly: 決算まで12〜13日しかなく、保有中に決算をまたぐ。Alphabetは位置は良いがRRが1.89と低め、Eli LillyはRSI68で高値を追う形になる
- テスラ: 決算が10月21日と目前で、決算前の取引を避ける期間に入っている
- AMD: 出来高を伴って25日線を割り、半導体の地合いが悪すぎる
- Palo Alto Networks: ダブルボトムが失敗した直後の下落の途中で、ハイテクも弱い
- Pfizer: 損切りの幅が1.6%と浅く、手数料で負けやすい
リスク規則(手数料込みRR・損失1%・決算前)で外れた計画はありませんでした。
夜中の約定・決済
- Deere(チャネル押し目型=m100の型A): 647.82ドルで、日本時間の23時41分に約定しました。1株です
- Salesforceの指値は、約定の記録がありません
- 決済した売買はありません
保有中
- Amazon(チャネル押し目型=m100の型A): 入値254ドル、損切り246.4ドル、利確274.5ドル(含み損は手数料抜きで3,792円)
- Medtronic(パターン確定型=m100の型B): 入値95.89ドル、損切り92.99ドル、利確105.5ドル(含み損は手数料抜きで2,882円)
- Deere(チャネル押し目型=m100の型A): 入値647.82ドル、損切り613.5ドル、利確718ドル(含み損は手数料抜きで942円)
一言の振り返り
見立ての「半導体・AIを避ける」は、この日の値動きに合っていました。候補にあったAMDを見送ったのは、結果から見て正しい判断です。一方で、採用したDeereは約定した後に地合いの悪さに押され、保有中の3銘柄はそろって入値の下にあります。指数が崩れる日は、線が重なる押し目でも一緒に下げます。損切りの価格は入る前に決めてあるので、あとは計画どおりに待つだけです。