おはようございます。10月15日(木)のニューヨーク市場の振り返りと、本日の投資戦略ノートです。
この日はダウが大きく上げました。ダウ平均は556.21ドル高(1.08%高)の52,177.69、S&P500は0.33%高の7,744.06です。一方、ナスダック総合は0.08%高の26,713.03と、取引中に1.4%安まで売られてから戻した形でした(CNBC)。

アゲハ

ドクター
キーワードは「AIからの乗り換え」です。CNBCは、ハイテク企業のAIへの使いすぎを心配した投資家が、AIの取引から離れてほかの割安な株を探したと伝えています。半導体株のETF(SOXX)は8日続落となった一方、ヘルスケア・小売・金融には買いが入りました。9月のPPI(卸売物価)は前年比6.3%上昇と予想を大きく上回りましたが、米10年債利回りは5.19%から5.10%に下がっています。
本日の結論は「弱気」を続けます。理由と具体的な行動は「本日の戦略」に、AIがデモ口座で回している売買は最後の「100万円チャレンジ」にまとめています。
今朝の市場日記
- 指数: ダウ1.08%高・S&P500 0.33%高・ナスダック総合0.08%高・ラッセル2000 1.38%高。2%を超えて動いた指数はありません。ナスダック100は0.05%安と、ハイテクだけが取り残されました(Yahoo Finance)
- 業種: 最も買われたのはヘルスケア(1.97%高)、最も売られたのはエネルギー(1.25%安)。ヘルスケアは、AIの取引から離れた資金の受け皿になりました。エネルギーが売られた理由を説明する記事は取得できませんでした。原油(WTI)自体は1.16%高です(Finviz・CNBC・Yahoo Finance)
- グロース対バリュー: バリューの勝ち。グロース株ETF(IWF)は0.02%安、バリュー株ETF(IWD)は0.76%高でした(Yahoo Finance)
- お金の流れ: 半導体・AIの設備関連から、ヘルスケア・小売・金融・住宅へ。株から債券と金にも動き、米国債の長期ETF(TLT)は1.37%高、金先物は2.01%高の4,190.60ドルでした(Yahoo Finance)

アゲハ

ドクター
金利・指標の読みです。9月のPPIは前月比1.3%上昇(予想0.6%)、前年比6.3%上昇(予想5.5%)で、前年比は2022年12月以来の大きさです。食品とエネルギーを除くコアも、前月比0.7%・前年比5.0%上がりました。9月の小売売上高も0.8%増と、予想の0.4%増を上回っています(CNBC)。前日のCPIに続くインフレの強さで、はっきりタカ派の材料です。CME FedWatchでは、10月28日のFOMCでの利上げの確率が約34%と、1週間前の18%未満から上がり、年内に少なくとも1回の利上げを見込む人は約90%です(CNBC)。連想は「利回り上昇・ドル高円安・金安・グロース株に逆風」になります。
実際は、グロース株の弱さ以外は外れました。10年債利回りは5.19%から5.10%、2年債利回りは4.82%から4.77%に下がり、金は2.01%高、ドル指数は0.55%安、ドル円は157.96円と前日の158.23円から円高でした(米財務省・Yahoo Finance)。Yahoo Financeは、この2日間のハイテク売りで国債に資金が逃げたと伝えており、10年債と30年債の利回りの下げは2月以来の大きさです。インフレの数字より「AIの株から安全な債券へ」の流れが強かった、と読んでいます。
出典: CNBC(10/15市況ライブ)、CNBC(9月のPPIと小売売上高)、Yahoo Finance(10/15市況ライブ)、Finviz(セクター別騰落)、米財務省(国債利回り)、Yahoo Finance(ナスダック100)、Yahoo Finance(IWF)、Yahoo Finance(IWD)、Yahoo Finance(TLT)、Yahoo Finance(金先物)、Yahoo Finance(ドル円)
1. 市場全体:PPIは上振れ、それでも金利は低下
主要指数の終値は以下のとおりです(Yahoo Finance)。
- ダウ平均: 1.08%高(556.21ドル高)の52,177.69
- S&P500: 0.33%高の7,744.06
- ナスダック総合: 0.08%高の26,713.03
- ナスダック100: 0.05%安の29,935.59
- ラッセル2000: 1.38%高の2,767.27
寄り付き直後はS&P500が0.5%安、ナスダックが1.3%安と売られましたが、ダウだけは269ドル高で始まりました(CNBC)。そこからS&P500とナスダックも戻してプラスで引けています。
金利・商品・為替は以下のとおりです。
- 米10年債利回り: 5.10%(前日5.19%)
- 米2年債利回り: 4.77%(前日4.82%)
- WTI原油先物は1.16%高の96.19ドル、ブレント原油先物は0.25%安の105.79ドル(Yahoo Finance)
- 金先物は2.01%高の4,190.60ドル(Yahoo Finance)
- ドル円は157.96円、ドル指数は0.55%安の101.98(Yahoo Finance)
- VIXは16.46(前日16.87、Yahoo Finance)
半導体は8日続落、メモリーに供給過剰の心配
半導体株のETF(SOXX)は0.91%安の514.71ドルで、8日続けて下げました。CNBCによると、8日続落は2015年9月以来で、この間の下げは15%を超えています。この日は韓国のKOSPIが7.57%安と大きく下げ、SK Hynixは11%超、Samsung Electronicsは10%近く下げました(CNBC)。

アゲハ

ドクター

アゲハ
背景はメモリー半導体です。中国のメモリー大手CXMTが新しい構造のサーバー向けメモリーを出すと発表し、シェアを奪われる心配が出ました。韓国の経済紙のコラムが「2029年にメモリーが供給過剰になる」という見方を紹介したことも、売りにつながっています(CNBC)。Seagate Technologyは3.19%安、Western Digitalは2.10%安でした(Yahoo Finance)。
AIの売上の伸びにも注目が集まりました。関係者によると、Anthropicの第3四半期の売上高は168億ドルで、第2四半期の約116億ドルから増えました。DA DavidsonのGil Luria氏は「誰もが見たかった数字ではない」とした一方、キャッシュフローが黒字になった点は良い材料と述べています(CNBC)。
守りと割安の株に広がった
AIの取引から離れた資金は、ほかの株に広がりました。CNBCによると、200日線の上にあるS&P500の銘柄は半分を超え、9月末の約40%から増えています。上げが一部のAI株に偏っていた状態から、広がってきたということです。
10年債と30年債の利回りが大きく下がったことで、住宅の株も買われました。住宅大手Lennarは取引中に5%超上げています(Yahoo Finance)。Appleは時価総額が再び5兆ドルを超え、AIのデータセンターに大金を使っていない会社として、資金の逃げ先になりました(Yahoo Finance)。
出典: CNBC(10/15市況ライブ)、CNBC(メモリー株の売り)、CNBC(Anthropicの第3四半期の売上高)、Yahoo Finance(10/15市況ライブ)、米財務省(国債利回り)、Yahoo Finance(VIX)、Yahoo Finance(WTI原油)、Yahoo Finance(SOXX)
2. セクター動向:ヘルスケアが上げ、エネルギーが下げ
Finvizのセクター別騰落率は以下のとおりです。
- ヘルスケア: 1.97%高
- 素材: 1.62%高
- 一般消費財: 1.33%高
- 不動産: 1.28%高
- 金融: 1.22%高
- コミュニケーション: 0.79%高
- 生活必需品: 0.75%高
- 資本財: 0.19%高
- 公益: 0.11%安
- テクノロジー: 0.36%安
- エネルギー: 1.25%安
11のうち8セクターが上げ、下げたのは公益・テクノロジー・エネルギーの3つだけでした。読みどころは3つです。
1つ目は、ヘルスケアと小売です。UnitedHealthは2.79%高、Modernaは4.51%高でした(Yahoo Finance)。小売では、Nikeが5.21%高、WalmartはDeutsche Bankが投資判断を「買い」に上げて1.47%高です。業種別では、高級品が5.15%高、百貨店が4.46%高と上位に入りました(Finviz・CNBC・Yahoo Finance)。
2つ目は、金利に敏感な業種です。業種別では住宅ローンが5.25%高、不動産サービスが4.89%高でした(Finviz)。利回りが下がり、住宅ローンの金利も下がるかもしれないという期待です。
3つ目は、テクノロジーの中の明暗です。業種別の最下位はコンピューターのハードウェアで3.12%安、半導体の製造装置・材料も1.92%安でした(Finviz)。一方、ソフトウェアのETF(IGV)は1.81%高で、Salesforceは4.57%高、Adobeも4.57%高、Oracleは3.00%高と戻しています(Yahoo Finance)。同じハイテクでも「AIの設備を作る側」が売られ、「AIを使って売る側」のソフトウェアが買われました。
出典: Finviz(セクター別騰落)、Finviz(業種別騰落)、CNBC(10/15の日中の値動き)、Yahoo Finance(IGV)、Yahoo Finance(UNH)、Yahoo Finance(NKE)
値動きの大きかった銘柄
- CoreWeave: 5.94%高の69.69ドル。取引中は9.5%安まで売られたが、NvidiaのJensen Huang CEOが「CoreWeaveの力は日々強くなっている」と話して戻した。ただ、債務不履行に備える保険(CDS)の値段は過去最高になった(CNBC・Yahoo Finance)
- FMC: 30.53%安の5.62ドル。第3四半期の売上高の見通しを6,500万〜1億2,500万ドルに下げた。市場予想は8億6,850万ドルだった(CNBC・Yahoo Finance)
- Intuit: 6.36%高。売上管理のサービスを手がけるSequenceの買収を発表した(CNBC・Yahoo Finance)
- Penske Automotive: 8.84%高の212.00ドル。Penske Corp.と三井物産の会社が1株212ドルの現金で買い取り、非上場にすると発表した(CNBC・Yahoo Finance)
- Kimberly-Clark: 4.69%高。第3四半期の速報で、1株利益1.70ドル(予想1.58ドル)と予想を上回った(CNBC・Yahoo Finance)
- Crocs: 6.15%高。Barclaysが投資判断を「オーバーウェイト」に上げ、目標株価を118ドルから139ドルに上げた(CNBC・Yahoo Finance)
- Rocket Lab: 6.64%安。新型ロケットNeutronの打ち上げを2027年に延期した(CNBC・Yahoo Finance)
- Dell Technologies: 6.80%安。AIの設備関連の売りが続いた(CNBC・Yahoo Finance)

アゲハ

ドクター
出典: CNBC(10/15の日中の値動き)、Yahoo Finance(10/15市況ライブ)、Yahoo Finance(CRWV)、Yahoo Finance(FMC)
3. 注目個別銘柄
テクニカルの数字は、Yahoo Financeの日足から筆者が計算した値です(移動平均線は終値の単純平均、RSIは14日、出来高は前日までの20日平均との比較)。
TSMC(TSM)
企業概要

アゲハ

ドクター
世界最大の半導体の受託製造会社です。NvidiaやAppleなどが設計した半導体を作ります。直近12カ月の売上高は1,551億6,000万ドル、純利益は793億1,000万ドルです(StockAnalysis。第3四半期の決算を含まない可能性があります)。
決算は好調、株価は下げた
10月15日に発表した第3四半期の決算は、売上高が1兆4,942億4,000万台湾ドル(467億2,000万ドル)で、台湾ドルで前年比50.9%増でした。会社の見通し(446億〜458億ドル)とLSEGの市場予想(1兆4,600億台湾ドル)を上回っています。売上総利益率は66.4%、営業利益率は58.7%、純利益は前年比68.7%増の7,630億6,000万台湾ドルです。第4四半期の売上高の見通しは523億〜543億ドルで、第3四半期からさらに増える計画です(TSMCの決算資料・TrendForce)。
それでも株価は1.80%安でした。Yahoo Financeは「過去最高の利益で予想を上回ったのに2%下げた」と伝えています。この日はKOSPIの急落で世界の半導体株が売られていて、決算の良さより業種全体の売りが勝った形です。
バリュエーション(StockAnalysis)
- 時価総額: 1兆9,200億ドル
- PER: 27.61倍(予想PER19.40倍)
- PBR: 8.84倍
- 配当利回り: 0.76%(年3.21ドル)
- アナリスト平均目標株価: 586.67ドル(コンセンサス「Strong Buy」)
テクニカル
- 終値: 422.25ドル(1.80%安)。始値415.17ドルと前日の終値430.00ドルの下に窓を開け、取引中の安値は407.15ドル。そこから戻して陽線で引けた
- 出来高は約2,231万株と、20日平均(約995万株)の約2.2倍
- 移動平均線: 5日439.01ドル、25日447.38ドル、75日428.56ドル、200日394.48ドル。株価は5日・25日・75日線の下、200日線の上。5日線は下向き、200日線は上向き
- RSI(14日): 37.69
- 下の抵抗帯: 405〜413ドル。8月19日(407.88ドル)、20日(407.72ドル)、24日(405.15ドル)、9月3日(407.82ドル)、15日(412.55ドル)と、この日(407.15ドル)の6回、ここで下げ止まった。その下は200日線の394ドル
- 上の抵抗帯: 428〜437ドル(10月13日・14日の安値と75日線で、割ったばかり)。その上は444〜450ドル(10月9日・12日の安値と25日線)
- パターン: なし。10月5日の過去1年の高値487.47ドルから、取引中の安値まで約16%の下げ
売買の見方
当てはまりそうなのは、405〜413ドルの帯を使う押し目です。この日は帯まで下げてから陽線で戻し、出来高も多めでした。ただ、帯と移動平均線は重なっていません(200日線は帯の下の394ドル)。チャネル押し目型としては根拠が1つ足りない形です。
自分なら、次のように見ます。
- 入値: 418ドル(帯の上端近くまで押して、陽線の反発を見てから)
- 損切り: 403ドル(帯の下限405ドルの少し下)
- 利確: 444ドル(444〜450ドルの帯の手前)
- RR: 約1.7(損益分岐の勝率は約37%)
途中には割ったばかりの428〜437ドルの帯があり、ここで止まるおそれがあります。半導体ETFの連敗も止まっていないため、連敗が止まるまでは待ちです。考えを変える条件は2つです。終値で405ドルを割れば、帯が崩れたと見て200日線の394ドル付近までの下げを考えます。反対に、終値で75日線の428ドルを取り戻せば、帯の反発が効いたと見ます。
出典: TSMC(第3四半期の決算資料・SEC提出)、TrendForce(TSMCの第3四半期売上高)、Yahoo Finance(10/15市況ライブ)、StockAnalysis(TSMバリュエーション)、Yahoo Finance(TSM)
Salesforce(CRM)
企業概要

ドクター

アゲハ
顧客管理(CRM)のソフトの最大手です。営業・マーケティング・顧客サポートのクラウドを企業に月額で提供し、AIのエージェント機能にも力を入れています。直近12カ月の売上高は439億4,000万ドル、純利益は96億6,000万ドルです(StockAnalysis)。
上昇の要因:ソフトウェアに資金が戻った
この日はソフトウェアの株がハイテクの中の明るい材料になり、ソフトウェアのETF(IGV)は1.81%高でした。CNBCは、Salesforceが4%近く、Adobeが3%超上げたと伝えています。Salesforce自身の新しい発表は、取得した記事の中にはありませんでした。半導体やAIの設備から離れた資金が、割安なソフトウェアに向かった形です。
バリュエーション(StockAnalysis)
- 時価総額: 2,030億7,000万ドル
- PER: 21.86倍(予想PER16.08倍)
- PBR: 5.06倍
- 配当利回り: 0.71%(年1.76ドル)
- アナリスト平均目標株価: 285.68ドル(コンセンサス「Buy」)
- 次の決算: 12月2日
テクニカル
- 終値: 246.74ドル(4.57%高)。取引中の高値は247.18ドルで、ほぼ高値で引けた
- 出来高は約872万株と、20日平均(約1,007万株)の約0.9倍。上げのわりに出来高は少ない
- 移動平均線: 5日236.75ドル、25日236.72ドル、75日210.19ドル、200日199.18ドル。株価は4本すべての上。75日線は上向き、25日線は下向き
- RSI(14日): 61.50
- 下の抵抗帯: 220〜223ドル。9月28日(221.18ドル)、10月6日(222.89ドル)、7日(221.53ドル)、8日(220.29ドル)の4回、ここで下げ止まった
- ネックライン: 239〜241ドル(10月1日の高値239.45ドル、9月21日の高値241.34ドル、23日の高値241.12ドル)
- 上の抵抗帯: 259〜264ドル(9月3日の終値264.43ドル、14日の終値259.43ドル、15日の高値262.34ドル)。その上は過去1年の高値269.11ドル(2025年12月29日)
- パターン: 9月28日と10月8日の安値でダブルボトム。この日、ネックラインの239〜241ドルを終値で上に抜けた。段階は「抜けた」で、戻って跳ね返される確定はまだ
売買の見方
当てはまる型は「パターン確定型」です。チャネルの下の線のあたりの220〜223ドルでダブルボトムを作り、ネックラインを上に抜けました。あとは、ネックラインまで戻って跳ね返されるのを待つ段階です。
自分なら、次のように見ます。
- 入値: 241ドル(ネックラインまで戻って、陽線の反発を見てから)
- 損切り: 233ドル(25日線236.7ドルの少し下)
- 利確: 258ドル(259〜264ドルの帯の手前)
- RR: 約2.1(損益分岐の勝率は約32%)
ただ、型どおりに損切りを谷の少し下(219ドル)に置くと、RRは約0.8まで下がります。233ドルの損切りは25日線という根拠1本に頼る形です。上げた日の出来高が平均より少ないのも気になります。ネックラインへの戻りで陽線の反発が出るまでは待ちです。考えを変える条件は2つです。終値で236ドル(25日線)を割れば、抜けがダマシだったと見て計画を取り下げます。反対に、戻りを待たずに終値で259ドルを超えれば、追いかけずに次の押しを待ちます。
出典: CNBC(10/15の日中の値動き)、StockAnalysis(CRMバリュエーション)、Yahoo Finance(CRM)、Yahoo Finance(IGV)
Walmart(WMT)
企業概要

アゲハ

ドクター
世界最大の小売です。米国のスーパー「Walmart」、会員制の「Sam’s Club」、海外事業に加え、ネット通販と広告にも力を入れています。直近12カ月の売上高は7,358億4,000万ドル、純利益は220億8,000万ドルです(StockAnalysis)。
上昇の要因:格上げと守りの資金
Deutsche Bankが投資判断を「ホールド」から「買い」に上げました。2027年の見通しが良く、利益率が上がっていくと見ているほか、今のインフレの水準が客を集める助けになるとも指摘しています(CNBC)。AIの取引から離れた資金の行き先としても選ばれ、CNBCは、Walmartが1カ月ぶりに200日線の上に出た銘柄の1つだと伝えています。
バリュエーション(StockAnalysis)
- 時価総額: 9,351億5,000万ドル
- PER: 42.09倍(予想PER38.66倍)
- PBR: 9.39倍
- 配当利回り: 0.84%(年0.99ドル)
- アナリスト平均目標株価: 127.35ドル(コンセンサス「Buy」)
- 次の決算: 11月19日
テクニカル
- 終値: 117.87ドル(1.47%高)。始値120.00ドルと窓を開けて上げ、取引中の高値は121.38ドル。そこから売られて、始値より安い陰線で引けた
- 出来高は約3,195万株と、20日平均(約2,230万株)の約1.4倍
- 移動平均線: 5日114.15ドル、25日108.75ドル、75日109.83ドル、200日118.23ドル。株価は5日・25日・75日線の上で、200日線のわずかに下。取引中は200日線を超えたが、終値では戻された
- RSI(14日): 71.64。70を超える買われすぎの水準
- 上の抵抗帯: 120.5〜122.9ドル。6月5日(120.89ドル)、10日(120.82ドル)、11日(121.86ドル)、12日(121.61ドル)、15日(121.49ドル)、16日(122.94ドル)の高値と、この日(121.38ドル)の7回、ここで止まった
- 下の抵抗帯: 114.3〜116.9ドル(8月12日〜19日の高値と、8月20日に窓を開けて9.15%下げる前の終値114.30ドル)。この2日で、その窓を埋めた
- パターン: 8月下旬(102.15〜102.50ドル)と10月初め(103.39〜103.92ドル)の安値でダブルボトム。ネックラインの111.23ドル(9月23日の高値)を10月12日に上に抜けた
売買の見方
今は型に当てはまりません(見送り)。200日線と、7回止まった120.5〜122.9ドルの帯がすぐ上にあり、RSIは買われすぎ、この日は上ひげの陰線です。
自分なら、下の帯までの押しを待ちます。
- 入値: 115.5ドル(114.3〜116.9ドルの帯まで押して、陽線の反発を見てから)
- 損切り: 113.5ドル(帯の下限114.3ドルの少し下)
- 利確: 120.3ドル(120.5〜122.9ドルの帯の手前)
- RR: 2.4(損益分岐の勝率は約29%)
ただ、途中には200日線の118.23ドルがあります。考えを変える条件は2つです。終値で122.9ドルを超えれば、帯を抜けたと見て、4〜5月の高値の129〜135ドル台を次の目安にします。反対に、終値で114.3ドルを割れば、窓を埋めた後の失速と見て、25日線の108.75ドル付近までの下げを考えます。
出典: CNBC(10/15の日中の値動き)、CNBC(10/15市況ライブ)、StockAnalysis(WMTバリュエーション)、Yahoo Finance(WMT)
4. 本日の戦略:「弱気」を続ける
本日の結論は「弱気」を続けます。前回は「PPIが予想並みにとどまり、ナスダック100が下げ止まれば『やや弱気』に戻す」「10年債が5.35%を終値で超えるか、VIXが20を超えるなら現金の比率をさらに上げる」と決めていました。ナスダック100は0.05%安とほぼ下げ止まりましたが、PPIは予想を大きく上回ったので、「やや弱気」には戻しません。10年債は5.10%、VIXは16.46で、現金をさらに増やす条件にも当たりません。理由は3つです。

アゲハ

ドクター
1つ目は、インフレです。CPIに続いてPPIも予想を上回り、前年比6.3%と2022年以来の伸びです。FedWatchでは10月28日の利上げの確率が約34%に上がりました(CNBC)。今回は国債が買われて利回りが下がりましたが、利上げの心配そのものは強まっています。
2つ目は、半導体の売りが止まっていないことです。SOXXは8日続落で、TSMCは過去最高の利益を出しても下げました。メモリーの供給過剰や、AIの売上の伸びへの心配が続いています。
3つ目は、指数を支えているのが「乗り換え」であることです。200日線の上の銘柄は増え、上げは広がっています。ただ、それはハイテクから守りの業種へ移ったお金で、市場全体に新しいお金が入った形ではありません。ここは良い変化として見つつ、弱気は緩めすぎないようにします。
前回の記事で取り上げた3銘柄の答え合わせです(終値はYahoo Finance)。
- Oracle: 3.00%高の134.47ドル。決めた条件の「終値で134.7〜136.5ドルの帯の取り戻し」には、わずかに届きませんでした。見送りを続けます
- AMD: 1.50%安の562.23ドル。取引中は530.09ドルまで下げて、前回挙げた75日線(529ドル付近)に近づきましたが、終値では561ドルを割りませんでした。計画は残し、561.5〜584.7ドルの帯での陽線の反発を待ちます
- Bank of America: 0.60%高の51.70ドル。Bairdが投資判断を「アウトパフォーム」に上げました(目標株価62ドル、CNBC)。ただ、決めた条件の「53ドルの取り戻し」「49.3ドル割れ」のどちらにも当たらず、見送りを続けます
この日の3銘柄への行動は以下のとおりです。
- TSMCは、405〜413ドルの帯での押しを待ちます。入値418ドル、損切り403ドル、利確444ドルです。半導体ETFの連敗が止まるまでは入りません
- Salesforceは、ネックラインの239〜241ドルへの戻りを待ちます。入値241ドル、損切り233ドル、利確258ドルです。終値で236ドルを割れば取り下げます
- Walmartは見送ります。114.3〜116.9ドルの帯への押しで改めて見ます
前日までに取り上げた銘柄の続きは以下のとおりです(終値はYahoo Finance)。
- Citigroup: 0.77%高の123.21ドル。前回割った123.2ドルを終値でわずかに取り戻しました。見送りを続けます
- Johnson & Johnson: 0.25%安の253.28ドル。取引中に252.62ドルまで押しましたが、陰線で引け、待っていた陽線の反発は出ていません
- Applied Materials: 3.72%安の430.01ドル。前回の記事の200日線(436.52ドル)を下回りました。計画は取り下げたままです
- Humana: 1.12%高の432.20ドル。420ドル付近への押しは来ていません
- Micron: 1.87%高の931.24ドル。取引中に858.00ドルまで下げて902〜921ドルの帯を割りましたが、陽線で帯の上に戻して引けました。帯が残ったかを次の日で確かめます
- Nvidia: 1.84%安の217.23ドル。押しを待つ方針を続けます
- Microsoft: 1.08%高の539.44ドル。押しを待ちます
- Lumentum: 2.99%安の869.54ドル。見送りを続けます
- CrowdStrike: 1.89%安の244.57ドル。50日線への押しを待つ方針は変えません
- テスラ: 1.29%安の362.44ドル。200日線の上抜け待ちを続けます
- Palantir: 0.23%安の200.50ドル。高値は追いません
- Moderna: 4.51%高の236.50ドル。高値は追いません
- Meta Platforms: 0.11%安の736.72ドル。高値は追いません
- Verizon: 0.05%安の44.40ドル。見送りを続けます
監視項目は以下の5つです。半導体ETF(SOXX)の連敗が止まるか、米10年債の5.1%、10月28日のFOMCへ向けたFedWatchの利上げの確率、AIの設備関連の社債とCDS、原油(WTIの96ドル台)を見ます。10年債が終値で5.0%を割り、SOXXの連敗が止まれば「やや弱気」に戻すことを考えます。10年債が5.35%を終値で超えるか、VIXが20を超えるなら、現金の比率をさらに上げます。
出典: CNBC(9月のPPIと小売売上高)、CNBC(10/15市況ライブ)、Yahoo Finance(ORCL)、Yahoo Finance(AMD)、Yahoo Finance(BAC)、Yahoo Finance(MU)、Yahoo Finance(JNJ)
5. 100万円チャレンジ(デモ口座)
AIがデモ口座(仮想資金100万円)で実際に売買している記録です。デモ口座での売買で、投資助言ではありません。米国株を買いだけで売買し、損切りと利確の価格を入る前に決めています。

アゲハ

ドクター

アゲハ
成績(SBI証券の手数料込み)
- 評価額: 1,004,715円(手数料抜きは1,019,502円)
- 累計損益: 4,715円のプラス、0.47%のプラス(手数料抜きは19,502円のプラス、1.95%のプラス)
- 決済: 2回で1勝1敗、勝率50%
- 手数料込みの数字には、保有中の2銘柄を決済する時の手数料の見込み4,791円も入っています
今朝のAIの判断
10月15日の朝(日本時間7時32分)のAIの見立ては「慎重」でした。AIの言葉では「指数は200日線より上で崩れていないが、CPI上振れによる利回り上昇でAI・ハイテクが大きく売られている。資金はヘルスケアと生活必需品に逃げている。業種の向きに合う条件のよい1件だけに絞り、ハイテクの押し目買いは見送る」。判断の材料には、米10年債5.19%の高止まり、情報技術のETFが3.0%安・ヘルスケアのETFが2.5%高という業種の明暗、VIX16.87、S&P500のETFが25日線付近でRSI49.6と中立なことを挙げています。
候補10銘柄(うち1つは保有中のAmazon)を見て、AIが採用したのはMedtronicの1件だけでした。
- Medtronic(採用・パターン確定型=m100の型B): ダブルボトムのネックライン95.41ドルと、6回反応した抵抗帯94.7〜95.68ドルが重なる。前日は出来高1.65倍の陽線で、200日線の上。95.89ドルを上抜けたら買う逆指値にし、損切りは帯の下の92.99ドル、利確は過去1年の高値106.33ドルの手前の105.5ドル。決め手は「ヘルスケアへの資金の流入と、RR3.3」でした
見送りの主な理由は以下のとおりです。
- Palo Alto Networks: 前日に5.5%安の大陰線。OpenAIのサイバーセキュリティの買収の報道で同業がそろって下げており、「落ちるナイフ」と判断。前日の朝は採用していた銘柄です
- Thermo Fisher: 形は良いが、10月21日の決算が10日の回避期間に入る
- Alphabet・ServiceNow・Walt Disney・Pfizer: 損切りの幅が浅いか、上の値幅が狭く、手数料込みのRRが足りない
- Salesforce: 損切りの幅が2%と浅く、手数料で負けやすい。「ネックライン239.45ドルを上抜けた後の戻りで、損切りを3%以上取れる形になれば検討」としていました。この日、そのネックラインを終値で上に抜けています
- Deere: すぐ上の抵抗帯660〜674ドルと25日線で利確が詰まり、RRが足りない
リスク規則(手数料込みRR・損失1%・決算前)で外れた計画はありませんでした。
夜中の約定・決済
- Medtronic(パターン確定型=m100の型B): 95.89ドルの逆指値が、日本時間の0時17分に約定しました。16株です。この日のMedtronicは1.29%高の95.45ドルで引け、入値をわずかに下回っています(Yahoo Finance)
- 決済した売買はありません
保有中
- Amazon(チャネル押し目型=m100の型A): 入値254ドル、損切り246.4ドル、利確274.5ドル(含み益は手数料抜きで720円)
- Medtronic(パターン確定型=m100の型B): 入値95.89ドル、損切り92.99ドル、利確105.5ドル(含み損は手数料抜きで1,112円)
一言の振り返り
この日のAIの判断は、市場の動きとよく合っていました。ハイテクを避けてヘルスケアの1件に絞った結果、実際にヘルスケアは11セクターの首位で、Medtronicの上抜けの注文も約定しています。一方で、ネックラインを抜けて約定した後に押し戻され、終値は入値の少し下でした。抜けが本物かどうかは、次の日の値動きで分かります。終値から損切りの92.99ドルまでは、約2.6%の余裕です。