おはようございます。10月12日(月)のニューヨーク市場の振り返りと、本日の投資戦略ノートです。
この日は指数の明暗が分かれました。ダウは195.60ドル高(0.38%高)の51,850.55と3日続けて上げた一方、S&P500は0.06%安の7,807.24、ナスダック総合は0.44%安の27,245.90でした(CNBC)。

アゲハ

ドクター
ナスダックの重しになったのはMicronです。中国のメモリ大手CXMT(長鑫存儲技術)が次の世代のDRAMを出すと伝わり、Micronは3.9%安になりました。反対にダウを押し上げたのはSalesforceで、Bank of Americaが投資判断を2段階上げ、2%上げています(CNBC)。
本日の結論は「弱気」を続けます。原油は再び上がり、クリーブランド連銀のハマック総裁は「引き締め気味の金融政策が適切」と話しました。今週は水曜にCPI、木曜にPPIが出ます。理由と具体的な行動は「本日の戦略」に、AIがデモ口座で回している売買は最後の「100万円チャレンジ」にまとめています。
今朝の市場日記
- 指数: ダウ0.38%高・S&P500 0.06%安・ナスダック総合0.44%安・ラッセル2000 0.45%安。2%を超えて動いた指数はなく、大きく動いた日ではありません
- 業種: 最も買われたのはエネルギー(1.31%高)、最も売られたのはテクノロジー(1.17%安)。ロシアとウクライナの「エネルギー停戦」がすぐに破られたと伝わり、原油が2%上げたのが理由です(Finviz・CNBC)
- グロース対バリュー: バリューの勝ち。バリュー株ETF(IWD)は0.44%高、グロース株ETF(IWF)は0.61%安。ナスダック100は0.71%安、ダウは0.38%高でした(Yahoo Finance)
- お金の流れ: 半導体・ハイテクから、エネルギー・生活必需品・通信サービスへ。金先物は0.53%安の4,194.10ドルと売られ、VIXは14.84から15.21に少し上がりました(Yahoo Finance)。守りの業種へ移る動きです

ドクター

アゲハ
金利・指標の読みです。この日は大きな経済指標はなく、注目はクリーブランド連銀のハマック総裁の発言でした。「2%のインフレに早く戻すには、引き締め気味の金融政策が適切」「小さな調整を早めに行う方が、遅れて大きく直すより良い」と話しています(CNBC)。今年の投票権を持つ委員の、はっきりしたタカ派の発言です。連想は「利回り上昇・ドル高円安・金安・割高なグロース株に逆風」になります。
実際はおおむね当たりました。ドル円は158.57円と円安方向(Yahoo Finance)、金は下げ、グロース株も売られています。ただしこの日はコロンブス・デーで、米国の債券の市場は休みでした(SIFMA)。米財務省の利回りの公表もなく、10年債は前の営業日(10月9日)の5.24%のままです。グロース株の下げは、金利よりもMicronのメモリの材料が大きかったと見ます。
出典: CNBC(10/12市況ライブ)、CNBC(ハマック総裁)、Finviz(セクター別騰落)、Finviz(業種別騰落)、Yahoo Finance(IWF)、Yahoo Finance(IWD)、Yahoo Finance(ナスダック100)、Yahoo Finance(金先物)、Yahoo Finance(ドル円)、SIFMA(休場日)
1. 市場全体:ダウは3日続伸、ナスダックは反落
主要指数の終値は以下のとおりです。

アゲハ

ドクター
- ダウ平均: 0.38%高(195.60ドル高)の51,850.55
- S&P500: 0.06%安の7,807.24
- ナスダック総合: 0.44%安の27,245.90
- ラッセル2000: 0.45%安の2,794.48(Yahoo Finance)
CNBCによると、ダウは3日続けての上昇です。S&P500は2022年10月の終値の安値3,577.03から、この週で上げ相場の4年目に入りました。この間に指数は2倍を超えています。
金利・商品・為替は以下のとおりです。
- 米10年債利回り: 債券の市場が休みで、財務省の公表はなし。前の営業日(10月9日)は5.24%
- 米2年債: 同じく公表なし。10月9日は4.80%
- WTI原油は2.06%高の93.74ドル、ブレント原油は1.84%高の106.65ドル(CNBC)
- 金先物は0.53%安の4,194.10ドル(Yahoo Finance)
- ドル円は158.57円(Yahoo Finance)
- VIXは15.21(Yahoo Finance、前日14.84)
原油が上がった理由は2つです。1つ目は、トランプ大統領が週末に発表したロシアとウクライナの「エネルギー停戦」について、ウクライナのゼレンスキー大統領が「ロシアがすでに破った」と話したこと。2つ目は、トランプ大統領が、イエメンのフーシ派と戦うサウジアラビアに加わることを考えていると話したことです。サウジのリヤドの空港がまた攻撃を受けていました(CNBC)。エネルギーの業種のETF(XLE)は取引中に最高値をつけ、1.43%高で引けています(CNBC・Yahoo Finance)。
今週は銀行の決算とCPI
今週から第3四半期の決算が本格的に始まります。Bank of America、Citigroup、Goldman Sachs、JPMorgan Chase、Morgan Stanley、Wells Fargoが決算を出します。9月のCPIは水曜、PPIは木曜です(CNBC)。
決算への見方は以下のとおりです(CNBC)。
- FactSetの集計では、S&P500の第3四半期の利益の伸びは29.6%の見込み。25%超えが4四半期続くことになり、AIのデータセンター投資が支えている
- JPMorganのマテイカ氏は「決算は株を支える」と見ている
- RBC Capital Marketsは、イランとの戦争の影響、2027年の利益予想が高すぎる可能性、中間選挙、FRBの新しい利上げの流れを挙げ、短期の下げのリスクがあると指摘した
- OrionのホランドCIOは「すべては決算次第」と話し、CPIが予想より高くてもFRBの次の会合の据え置きの見方は崩れないと見ている(CME FedWatch)
出典: CNBC(10/12市況ライブ)、CNBC(エネルギー停戦)、CNBC(原油)、米財務省(国債利回り)、Yahoo Finance(VIX)、Yahoo Finance(ラッセル2000)、Yahoo Finance(XLE)
2. セクター動向:エネルギーが上げ、テクノロジーが下げ
Finvizのセクター別騰落率は以下のとおりです。

アゲハ

ドクター
- エネルギー: 1.31%高
- 生活必需品: 1.17%高
- コミュニケーション: 1.00%高
- 不動産: 0.70%高
- 金融: 0.43%高
- 公益: 0.40%高
- ヘルスケア: 0.33%高
- 資本財: 0.10%安
- 素材: 0.35%安
- 一般消費財: 0.67%安
- テクノロジー: 1.17%安
11のうち7セクターが上がりましたが、時価総額の大きいテクノロジーが下げたため、S&P500は横ばいでした。読みどころは3つです。
1つ目は、エネルギーです。業種別では、石油・ガスの開発生産が1.70%高、石油・ガスの総合が1.65%高と上位に入りました。CNBCによると、Diamondback Energy、Oneok、APA、ConocoPhillipsがそろって約2%上げています。原油を運ぶ船の会社も、最高値の更新が続きました。
2つ目は、ハイテクの部品の売りです。業種別の下位には、通信機器(3.94%安)、コンピューター機器(3.28%安)、電子部品(2.69%安)、半導体の製造装置(2.42%安)が並びました。半導体のETF(SMH)は2.05%安です(Yahoo Finance)。
3つ目は、守りの業種への資金です。業種別の首位は医療機器で2.11%高、生活必需品の中でも酒類が2.05%高、菓子が1.88%高でした。最下位は住宅ローンの金融で4.79%安です。
出典: Finviz(セクター別騰落)、Finviz(業種別騰落)、CNBC(10/12市況ライブ)、Yahoo Finance(SMH)
値動きの大きかった銘柄
- Lumentum: 9.78%安の995.41ドル(Yahoo Finance)。前の営業日に過去1年の高値をつけた後の大きな下げ。この日の下げの理由を伝える記事は取得できず。業種の通信機器が3.94%安と崩れた中の動き
- Micron: 3.88%安の989.04ドル(Yahoo Finance)。中国のCXMTが次の世代のDRAMを出す計画を話した(CNBC)
- Chipotle Mexican Grill: 3.77%安の30.40ドル(Yahoo Finance)。Starbucksが「Chipotleは買わない」と否定した
- CrowdStrike: 4.37%安の263.01ドル(Yahoo Finance)
- Salesforce: 2.09%高の233.92ドル(Yahoo Finance)。Bank of Americaが投資判断を「売り」から「買い」へ2段階上げた
- AST SpaceMobile: 0.97%高の51.46ドル(Yahoo Finance)。Deutsche Bankが投資判断を「買い」に上げた。取引中は約5%上げたが、引けにかけて上げ幅を縮めた
- Biogen: 1.64%高の229.41ドル(Yahoo Finance)。JPMorganが2027年の治験の結果を理由に投資判断を上げた
- Iren: 1.11%安の34.80ドル(Yahoo Finance)。AnthropicとAIの計算資源の複数年の契約を結んだと報じられ、寄り付き前は5.3%高だったが、引けでは下げた
- Ally Financial: 0.85%高の37.91ドル(Yahoo Finance)。Morgan Stanleyが、金利が高いことを理由に投資判断を下げたが、株価は上げた
出典: CNBC(10/12の寄り付き前の値動き)、CNBC(AST SpaceMobile)、CNBC(10/12市況ライブ)、Yahoo Finance(LITE)、Yahoo Finance(CRWD)、Yahoo Finance(IREN)
3. 注目個別銘柄
テクニカルの数字は、Yahoo Financeの日足から筆者が計算した値です(移動平均線は終値の単純平均、RSIは14日、出来高は前日までの20日平均との比較)。
Micron Technology(MU)
企業概要

ドクター

アゲハ

ドクター
米国のメモリの半導体の大手です。パソコンやスマートフォン、AIのデータセンター向けにDRAMとNANDを作ります。AIの計算に使う広帯域のメモリ(HBM)の需要で業績が急に伸び、直近12カ月の売上高は1,331億9,000万ドル、純利益は849億7,000万ドルです(StockAnalysis)。
下落の要因:中国のCXMTが次の世代のDRAMへ
中国のメモリ大手CXMTのツァオ社長が週末の会議で、次の世代のDRAMを出す計画を話したとSouth China Morning Postが伝えました。アジアのメディアによると、米国と韓国の大手のメモリと競合する製品です(CNBC)。寄り付き前に2%超下げ、終値は3.88%安でした。
バリュエーション(StockAnalysis)
- 時価総額: 1兆1,200億ドル
- PER: 13.84倍(予想PER5.84倍)
- PBR: 8.41倍
- 配当利回り: 0.06%
- アナリスト平均目標株価: 1,555.13ドル(コンセンサス「Strong Buy」)。株価から約57%上
- 直近の決算: 9月30日。次の決算の日付は取得できず
テクニカル
- 終値: 989.04ドル(3.88%安)。始値は1,002.45ドルで、前日の安値1,017.00ドルの下に窓を開けた。取引中の安値は978.50ドル
- 出来高は約2,357万株と、20日平均(約2,572万株)の約0.9倍。下げの大きさの割に、商いは膨らんでいない
- 移動平均線: 5日1,037.49ドル、25日1,029.39ドル、75日968.65ドル、200日705.24ドル。株価は5日線と25日線の下、75日線と200日線の上。25日線は上向き、75日線はわずかに下向き
- RSI(14日): 44.66
- 上の抵抗帯: 1,097〜1,109ドル。9月22日、23日、25日と10月1日、2日の5回、ここで上げが止まった。その手前に、割ったばかりの1,011〜1,017ドル(10月7日と9日の安値)がある
- 下の抵抗帯: 967〜979ドル。9月10日の安値973.50ドル、11日の安値967.38ドル、この日の安値978.50ドルの3回。75日線の968.65ドルも重なる。その下は902〜921ドル(9月14〜16日の安値)
- パターン: 9月下旬から1,011〜1,109ドルで動いていた形の下の線を、窓を開けて割った段階。6月25日の過去1年の高値1,255.00ドルからは約21%下
売買の見方
当てはまりそうな型は、下の967〜979ドルの帯を使う「レンジ下限型」です。帯と75日線が重なり、根拠は2つあります。ただ、この帯で止まったのはまだ3回です。
自分なら、仮に組むとしても次のように見ます。
- 入値: 980ドル(帯で陽線の反発を見てから)
- 損切り: 955ドル(帯と75日線の少し下)
- 利確: 1,010ドル(割った1,011〜1,017ドルの帯の手前)
- RR: 約1.2(損益分岐の勝率は約45%)
上には割ったばかりの帯と25日線が控え、利確の余地が小さいので、今は見送りです。考えを変える条件は2つです。終値で1,017ドルを取り戻せば、窓を埋めて元の形に戻ったと見ます。反対に、終値で967ドルを割れば902〜921ドルの帯まで下がる筋書きを考え、見送りを続けます。
出典: CNBC(10/12市況ライブ)、CNBC(10/12の寄り付き前の値動き)、StockAnalysis(MUバリュエーション)、Yahoo Finance(MU)
Salesforce(CRM)
企業概要

アゲハ

ドクター

アゲハ
企業向けの顧客管理のソフトウェアの最大手です。営業・顧客サービス・マーケティングの仕組みをクラウドで提供します。直近12カ月の売上高は439億4,000万ドル、純利益は96億6,000万ドルです(StockAnalysis)。
上昇の要因:Bank of Americaが2段階の格上げ
Bank of Americaが投資判断を「売り」から「買い」へ2段階上げ、目標株価を160ドルから285ドルに上げました。担当のリアニ氏は「大企業は、業務の仕組みやデータを置いた基盤を入れ替えにくい。AIはむしろ、こうした基盤への依存を深める」と書いています。Salesforceは、AIがソフトの需要を減らすとの不安から、2026年に約14%下げていました(CNBC)。
バリュエーション(StockAnalysis)
- 時価総額: 1,925億2,000万ドル
- PER: 21.23倍(予想PER15.62倍)
- PBR: 4.91倍
- 配当利回り: 0.75%(年1.76ドル)
- アナリスト平均目標株価: 283.36ドル(コンセンサス「Buy」)。株価から約21%上
- 次の決算: 12月2日
テクニカル
- 終値: 233.92ドル(2.09%高)。取引中の高値は240.90ドルで、上の抵抗帯で押し戻され、上ヒゲを残した
- 出来高は約870万株と、20日平均(約1,055万株)の約0.8倍。格上げの日としては商いが少ない
- 移動平均線: 5日228.08ドル、25日237.35ドル、75日206.88ドル、200日199.56ドル。株価は5日線・75日線・200日線の上、25日線の下。25日線は下向き、75日線は上向き
- RSI(14日): 52.28
- 上の抵抗帯: 239〜243ドル。9月22日(242.44ドル)、24日(242.09ドル)、10月1日(239.45ドル)、この日(240.90ドル)など、ここで上げが止まっている
- 下の抵抗帯: 220〜223ドル。9月28日(221.18ドル)、10月6日(222.89ドル)、7日(221.53ドル)、8日(220.29ドル)の4回、ここで下げ止まった
- パターン: 9月下旬から220〜243ドルのレンジ。上下の帯で計4回以上の反発がそろい、レンジは確定と見ます
売買の見方
当てはまる型は「レンジ下限型」です。レンジが確定し、株価は200日線の上にあります。この日は上の帯で押し戻されたので、上で追いかけるより下の帯まで待つ形です。
- 入値: 224ドル(220〜223ドルの帯で陽線の反発を見てから)
- 損切り: 217ドル(帯の少し外)
- 利確: 238ドル(上の帯の手前)
- RR: 2.0(損益分岐の勝率は約33%)
次の決算は12月2日で、保有中に決算をまたぐ心配は小さい形です。考えを変える条件は2つです。終値で217ドルを割ればレンジが崩れたと見て取り下げます。反対に終値で243ドルを上抜け、戻りでもその上を保てば、レンジの上抜けとして見直します。
出典: CNBC(Salesforceの格上げ)、CNBC(10/12市況ライブ)、StockAnalysis(CRMバリュエーション)、Yahoo Finance(CRM)
Chipotle Mexican Grill(CMG)
企業概要

アゲハ

ドクター
米国のメキシコ料理のファストカジュアルのチェーンです。店舗はすべて直営で、ブリトーやボウルを注文の後に目の前で作ります。直近12カ月の売上高は124億2,000万ドル、純利益は14億2,000万ドルです(StockAnalysis)。
下落の要因:Starbucksが買収を否定
Starbucksの広報がCNBCに「StarbucksはChipotleを買わない」と話しました。Financial Timesは10月8日に、StarbucksがChipotleの買収の提案を検討していると報じていました。StarbucksのニコルCEOは以前Chipotleを率いており、再びの合流を期待した買いが入っていました。Chipotleの株は過去1年で約20%下げています(CNBC)。この日のChipotleは3.77%安、Starbucksは1.69%高でした(Yahoo Finance)。
バリュエーション(StockAnalysis)
- 時価総額: 384億7,000万ドル
- PER: 28.18倍(予想PER23.97倍)
- PBR: 17.52倍
- 配当: なし
- アナリスト平均目標株価: 43.76ドル(コンセンサス「Buy」)。株価から約44%上
- 次の決算: 10月28日
テクニカル
- 終値: 30.40ドル(3.77%安)。取引中の安値は29.83ドル
- 出来高は約2,851万株と、20日平均(約1,927万株)の約1.5倍。報道が出た10月8日は約7,204万株だった
- 移動平均線: 5日31.27ドル、25日33.09ドル、75日34.28ドル、200日34.69ドル。株価は4本すべての下で、25日・75日・200日線は下向き
- RSI(14日): 35.97
- 上の抵抗帯: 32.5〜33.4ドル。10月1日、2日、8日、9日の高値。報道で上げた分は、この帯で押し戻された
- 下の抵抗帯: 30.2〜30.6ドル。10月5日(30.21ドル)、6日(30.61ドル)、7日(30.45ドル)、8日(30.46ドル)の安値。この日は取引中に割り込み、帯の中で引けた。その下は6月4日の過去1年の安値28.04ドル
- パターン: なし。4本の移動平均線の下で下げが続く形
売買の見方
当てはまる型はありません。株価は4本の移動平均線の下にあり、買収の思惑も消えました。10月28日の決算も近いので、見送りです。
考えを変える条件は2つです。終値で29.83ドルを割れば、過去1年の安値28.04ドルまでの下げを考えます。反対に、決算の後に終値で33.4ドルを上抜ければ、下げの流れが変わったと見て、改めて押し目を探します。
出典: CNBC(Starbucksの否定)、StockAnalysis(CMGバリュエーション)、Yahoo Finance(CMG)、Yahoo Finance(SBUX)
4. 本日の戦略:「弱気」を続ける
本日の結論は「弱気」を続けます。前回は「10年債が5.35%を終値で超えるか、VIXが20を超えるなら現金の比率をさらに上げる」「5.2%を割り込めば『やや弱気』に戻す」と決めていました。この日は債券の市場が休みで、10年債は5.24%のままです。VIXも15.21で、どちらの目安にも届いていません。理由は3つです。

ドクター

アゲハ
1つ目は、FRBの発言です。投票権を持つハマック総裁が「引き締め気味の政策が適切」と話しました。RBCも、FRBの新しい利上げの流れを決算シーズンのリスクに挙げています。
2つ目は、原油です。WTIは93.74ドル、ブレントは106.65ドルと再び上がりました。中東の緊張とロシア・ウクライナの停戦の不確かさが続き、インフレの不安を消しにくい状況です。
3つ目は、今週の予定です。水曜のCPI、木曜のPPIに加え、大手の銀行の決算が続きます。決算への期待は高く、上振れの余地が見えにくい場面です。数字が出るまで、新しい買いは小さくにとどめます。
前回の記事で取り上げた3銘柄の答え合わせです(終値はYahoo Finance)。
- Verizon: 2.71%高の42.78ドル。38.39ドル割れも45.29ドルの取り戻しもなく、見送りを続けます
- Humana: 0.38%高の433.50ドル。取引中の安値は423.15ドルで、420ドルへの戻りは来ていません。待ちを続けます
- Lumentum: 9.78%安の995.41ドル。見送り寄りとした入値の1,035ドルを通り過ぎ、25日線の977.47ドルに近づきました。1日で100ドル近く動く値動きで、見送りを続けます
この日の3銘柄への行動は以下のとおりです。
- Micronは見送ります。1,017ドルの取り戻しで改めて見て、967ドル割れなら見送りを続けます
- Salesforceは、224ドルへの押しで反発を確かめてから入る形を考えます。損切り217ドル、利確238ドルです。217ドル割れで取り下げます
- Chipotleは見送ります。10月28日の決算を待ちます
前日までに取り上げた銘柄の続きは以下のとおりです(終値はYahoo Finance)。
- Microsoft: 1.14%高の541.15ドル。押しは来ず、過去1年の高値553.72ドルに近づきました
- Nvidia: 1.29%安の226.32ドル。218.28ドルは割れていません。押しを待つ方針を続けます
- AMD: 2.28%安の594.24ドル。AI株の売りが落ち着くまで待ちます
- TSMC: 1.98%安の444.35ドル。15日の決算を待ちます
- CrowdStrike: 4.37%安の263.01ドル。50日線への押しを待つ方針は変えません
- Oracle: 2.84%安の137.39ドル。145.46ドルの50日線の取り戻しを待ちます
- Palantir: 0.02%安の209.00ドル。取引中に212.94ドルと過去1年の高値を更新しました。RSIは76.20と買われすぎの目安を超え、高値は追いません
- テスラ: 1.22%安の378.03ドル。200日線の390.07ドルの上抜け待ちを続けます
- Moderna: 5.00%安の213.74ドル。高値は追いません
監視項目は以下の5つです。米10年債5.35%と5.2%、VIX20、水曜のCPI、木曜のPPI、15日のTSMCの決算を見ます。10年債が5.35%を終値で超えるか、VIXが20を超えるなら、現金の比率をさらに上げます。10年債が5.2%を割り込めば「やや弱気」に戻します。
5. 100万円チャレンジ(デモ口座)
AIがデモ口座(仮想資金100万円)で実際に売買している記録です。デモ口座での売買で、投資助言ではありません。米国株を買いだけで売買し、損切りと利確の価格を入る前に決めています。

アゲハ

ドクター

アゲハ
成績(SBI証券の手数料込み)
- 評価額: 1,005,470円(手数料抜きは1,015,457円)
- 累計損益: 5,470円のプラス、0.55%のプラス(手数料抜きは15,457円のプラス、1.55%のプラス)
- 決済: 1回で0勝1敗、勝率0%
今朝のAIの判断
10月12日の朝(日本時間7時32分)のAIの見立ては「慎重」でした。AIの言葉では「指数は200日線より上、VIXも低く、地合いは悪くない。ただ長期金利が5.2%台と高く、半導体は高値から調整中。今週は決算シーズン入りで値が振れやすい」。そのうえで「決算前の押し目指値1件だけに絞り、無理な成行の買いはしない」と決めています。
候補10銘柄のうち、採用はMicrosoftの1件でした。
- Microsoft(採用・チャネル押し目型=m100の型A): 3回止まった抵抗帯513.5〜517.8ドル、上向きの25日線、切り上がるチャネルの下の線が519ドル付近に集まる。手数料込みでもRRが1.5を超えるため、519ドルの指値で押し目を待つ。損切りは500ドル、利確はチャネルの上の線の手前の578ドル。10月28日の決算の前に約定しなければ取り消す
見送りの主な理由は以下のとおりです。
- Thermo Fisher・P&G・Citigroup・BlackRock: 決算が10日以内に来るため、決算の前の除外期間に入る
- Micron: パターン確定型(型B)は損切りの幅が1.4%と浅すぎ、チャネル押し目型(型A)はRR0.85で基準に届かない
- Merck・Amazon・ServiceNow: 損切りの幅が浅いか、手数料込みのRRが1.5に届かない
- Intel: ネックラインの107.6ドルを割った直後の陰線で、避けるべき形
夜中の約定・決済
このセッション中の新しい約定と決済はありませんでした。Microsoftの519ドルの指値は、この日の安値が535.70ドルで届いていません(Yahoo Finance)。
保有中
- Coca-Cola(チャネル押し目型=m100の型A): 入値86.11ドル、損切り84.78ドル、利確90.36ドル。この日の終値は89.79ドル。チャネルの下の線85.29ドル、4回止まった抵抗帯85.16〜85.68ドル、75日線86.17ドルが重なる所で拾った。次の決算は10月27日の予定
一言の振り返り
この朝のAIは、半導体の調整を理由にMicronを見送りました。この日のMicronは中国のメモリの材料で3.88%安と下げ、見送りが結果として損を避けた形です。一方、生活必需品に資金が入る中でCoca-Colaは1.98%高と上げ、利確の90.36ドルまであと少しの所に来ました。手数料込みの累計もプラスに戻っています。ただ利確の前に決算(10月27日)が近づくため、届くかどうかが次の見どころです。