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毎朝の米国株ノート

【米国株 10/13】好決算でもCitigroup5.6%安

 ドクターとアゲハ

おはようございます。10月13日(火)のニューヨーク市場の振り返りと、本日の投資戦略ノートです。

この日は、指数がほぼ横ばいでした。S&P500は0.02%安の7,805.45、ナスダック総合は0.15%安の27,204.38、ダウは180.45ドル安(0.35%安)の51,670.10です。ダウは取引中に460ドルを超えて上げる場面がありましたが、引けにかけて押し戻されました(CNBC)。

アゲハ

アゲハ

Citigroup、10年ぶりの売上なのに5.60%安ってマジ?意味わかんないんだけど
ドクター

ドクター

期待が高い分、好決算でも売られるのだよ。だから今日も弱気を続ける

主役は大手銀行の決算です。Citigroupは1株利益も売上高も予想を上回り、第3四半期の売上高は10年ぶりの高い水準でした。それでも株価は5.60%安と、決算を出した大手銀行の中で一番大きく下げています。Johnson & Johnsonも予想を上回る決算でしたが、医療機器の売上高が予想に届かず5.73%安。決算を出した6社(JPMorgan Chase・Citigroup・Wells Fargo・Goldman Sachs・Johnson & Johnson・UnitedHealth)は、そろって下げて引けました(investingLive)。

本日の結論は「弱気」を続けます。期待が高い分、好決算でも売られる場面が続き、今晩(日本時間の今夜)には9月のCPIが出ます。理由と具体的な行動は「本日の戦略」に、AIがデモ口座で回している売買は最後の「100万円チャレンジ」にまとめています。

今朝の市場日記

アゲハ

アゲハ

ドクター、エネルギーだけ1.62%高なのってなんで?
ドクター

ドクター

イランへの攻撃の再開の報道だ。石油の精製・販売は4.12%高なのだよ

金利・指標の読みです。この日の注目は、NY連銀のウィリアムズ総裁の発言でした。「年内にもう1回の利上げは適切かもしれない」としつつ、「2027年に追加の利上げが要ると考える理由は、今のところない」「ディスインフレの力は働いている」と話しています(CNBC)。年内の利上げは否定しないものの、その先の利上げには慎重な、ややハト派寄りの発言です。連想は「利回り低下・ドル安円高・金高・グロース株に追い風」になります。

実際は半分当たりました。10年債利回りは5.21%に下がり、ドル円も158.34円と少し円高に動きました(米財務省・Yahoo Finance)。一方で金は小幅に下げ、グロース株も上がっていません。株は金利よりも、銀行の決算と、韓国株の急落から続いたメモリ・半導体の売りに振り回された一日でした。

出典: CNBC(10/13市況ライブ)、CNBC(ウィリアムズ総裁)、investingLive(10/13引け)、TipRanks(S&P500の値上がり銘柄)、Finviz(セクター別騰落)、Finviz(業種別騰落)、米財務省(国債利回り)、Yahoo Finance(IWF)、Yahoo Finance(IWD)、Yahoo Finance(金先物)、Yahoo Finance(ドル円)

1. 市場全体:銀行決算とメモリ株安で横ばい

主要指数の終値は以下のとおりです(Yahoo Finance)。

アゲハ

アゲハ

横ばいって言っても、ダウは取引中に約729ドルも動いてたってガチ?
ドクター

ドクター

そうだ。高く始まって押し戻された。終値だけ見ても中身はわからんのだよ

寄り付きはダウだけが359ドル高と高く始まり、S&P500とナスダックは小安く始まりました(CNBC)。ダウの取引中の値幅は、高値の466.06ドル高から安値の263.00ドル安まで、約729ドルありました。ナスダック100は一度もプラスに入っていません(investingLive)。

金利・商品・為替は以下のとおりです。

経済指標では、9月の全米中小企業の楽観指数(NFIB)が97.9でした。前月から0.8ポイント下がり、52年の平均の98.0を下回っています(NFIB)。

メモリ株は韓国から売りが続いた

前の晩の韓国の株価指数KOSPIは5.5%安と、7月31日以来の安値に下げました。メモリの割高感と、中国のCXMTが年末までに新しいチップを出すと話したことが嫌われました。米国でもメモリ株のETF(DRAM)が3%超下げ、Micronも3%超安です(CNBC)。AIのインフラ関連も売られ、Applied Materialsは6.69%安、KLAは3.22%安でした(investingLive)。

アゲハ

アゲハ

KOSPIが5.5%安でしょ?それが米国まで来てるのヤバくない?
ドクター

ドクター

Applied Materialsは6.69%安だ。メモリの売りがAIのインフラに広がったのだよ

ほかの材料は以下のとおりです(CNBC)。

大手銀行の決算:数字は強いが期待が高すぎた

大手銀行4行が寄り付き前に決算を出しました(予想はLSEG、CNBC)。

ドクター

ドクター

Goldman Sachsは株式トレーディングが前年比72%増だ。強い数字なのだよ
アゲハ

アゲハ

なのに0.23%安で引けたじゃん。期待値が高すぎたってやつね

JPMorganのダイモンCEOは「金利がさらに1%上がれば、5%から6%への上昇は4%から5%への上昇より痛い。予測ではないが、備えるべきだ」と話しています。Walser Wealth Managementのウォルサー氏は「数字自体は強いが、期待値が高すぎた」と見ています(CNBC)。株価の騰落はYahoo Financeの終値です。

出典: CNBC(10/13市況ライブ)、CNBC(銀行決算ライブ)、CNBC(米国債利回り)、CNBC(原油)、CNBC(IMF)、investingLive(10/13引け)、NFIB(9月の楽観指数)、米財務省(国債利回り)、Yahoo Finance(VIX)、Yahoo Finance(ラッセル2000)

2. セクター動向:エネルギーが上げ、ヘルスケアが下げ

Finvizのセクター別騰落率は以下のとおりです。

上げたのは11のうち4セクターだけで、上げ幅も下げ幅も小さい一日でした。読みどころは3つです。

1つ目は、エネルギーです。業種別の首位は石油の精製・販売で4.12%高、石油・ガスの開発生産も2.23%高でした。TipRanksは、ネタニヤフ首相がイランへの攻撃の再開を考えているとの報道を理由に挙げています。Valero Energyは4.69%高、Phillips 66は4.00%高、Marathon Petroleumは3.96%高です(Yahoo Finance)。ただ原油の値動きは小さく、WTIは0.40ドル高、ブレントは0.96ドル安でした。ロシア産のディーゼルの供給が増える見通しが重しになっています(CNBC)。

2つ目は、ヘルスケアです。Johnson & Johnsonの5.73%安に加え、AbbVieが2.40%安、Merckが2.39%安、Vertex Pharmaceuticalsが4.30%安でした(Yahoo Finance)。業種別では、バイオテクノロジーが2.96%安、大手の製薬が2.18%安と下位に並んでいます。UnitedHealthは決算で通期の見通しを上げ、寄り付き前は2〜3%上げましたが、0.20%安で引けました(CNBC)。

3つ目は、半導体の製造装置です。業種別の最下位は半導体の製造装置・材料で3.12%安でした。メモリ株の売りがAIのインフラ関連に広がった形です(CNBC)。

出典: Finviz(セクター別騰落)、Finviz(業種別騰落)、TipRanks(S&P500の値上がり銘柄)、CNBC(原油)、CNBC(UnitedHealthの決算)、CNBC(10/13の日中の値動き)

値動きの大きかった銘柄

ドクター

ドクター

Bumbleは56.6%高!フハハハ、こういうのを持っていたかったのだが!
アゲハ

アゲハ

買収のニュースで跳ねただけじゃん。後から追いかけるのはナシだから

出典: CNBC(10/13の日中の値動き)、CNBC(Six Flags)、investingLive(10/13引け)、Yahoo Finance(META)、Yahoo Finance(ORCL)

3. 注目個別銘柄

テクニカルの数字は、Yahoo Financeの日足から筆者が計算した値です(移動平均線は終値の単純平均、RSIは14日、出来高は前日までの20日平均との比較)。

ドクター

ドクター

Citigroupは123.2〜124.6ドルの帯で9回止まった。ここで拾いたいのだが…
アゲハ

アゲハ

ドクター、それナシだから。200日線の下だし、今は見送りじゃん
ドクター

ドクター

ぐぬぬ…126.32ドルを終値で取り戻すまで待つとしよう

Citigroup(C)

企業概要

米国の大手銀行の1つです。世界の企業向けの銀行業務・決済、投資銀行、トレーディング、資産運用、個人向けの銀行とクレジットカードを手がけます。直近12カ月の売上高は833億ドル、純利益は180億5,000万ドルです(StockAnalysis)。

下落の要因:好決算でも売られた

第3四半期は1株利益2.85ドル(予想2.66ドル)、売上高238.5億ドル(予想237.2億ドル)と、どちらも予想を上回りました。第3四半期の売上高としては10年ぶりの高い水準で、マーケット部門を除く純金利収入の伸びの見通しも、5〜6%から6%台の半ば〜後半に上げています(CNBC)。

それでも株価は5.60%安と、決算を出した大手銀行の中で一番大きく下げました。Investing.comは理由を2つ挙げています。1つ目は、前の四半期と比べた悪化です。投資銀行の手数料は13%減と同業で最も大きく減り、純利益も約10%減りました。2つ目は、Citi自身のストラテジストが米国株の「オーバーウェイト(多めに持つ)」の判断を取り下げたことです。

バリュエーション(StockAnalysis)

テクニカル

売買の見方

当てはまりそうな型は、123.2〜124.6ドルの帯を使う「レンジ下限型」です。帯は5月と10月で9回効いており、強い帯です。ただ、この型が強くなる「200日線の上で陽線の反発」の条件がそろっていません。株価は200日線を割り、帯の真上で引けています。

自分なら、仮に組むとしても次のように見ます。

RRは足りますが、200日線の下で、決算の後の売りの勢いも強いので、今は見送りです。考えを変える条件は2つです。終値で200日線の126.32ドルを取り戻せば、上の形で入るかを改めて考えます。反対に、終値で123.2ドルを割れば帯が崩れたと見て、119.76ドルまでの下げを考えます。

出典: CNBC(銀行決算ライブ)、Investing.com(Citigroupの下げ)、StockAnalysis(Cバリュエーション)、Yahoo Finance(C)

Johnson & Johnson(JNJ)

企業概要

米国の医療の最大手の1つです。がん・免疫・神経などの医薬品と、手術の器具・心臓の機器・目の医療機器などの医療機器(MedTech)の2本の柱を持ちます。直近12カ月の売上高は979億3,000万ドル、純利益は210億4,000万ドルです(StockAnalysis)。

下落の要因:医療機器の売上が予想に届かず

第3四半期は、調整後の1株利益2.59ドル(LSEGの予想2.54ドル)、売上高254億ドル(予想252.8億ドル)と予想を上回りました(CNBC)。通期の1株利益の見通しも11.05〜11.15ドルに上げています(investingLive)。ただ、医療機器の売上高が86.4億ドルと、StreetAccountの予想87.4億ドルに届きませんでした。CNBCは「医療機器の弱さが、利益の上振れを打ち消した」と伝えています。

バリュエーション(StockAnalysis)

テクニカル

売買の見方

当てはまりそうな型は、245.2〜246.3ドルの帯と200日線を使う「レンジ下限型」です。根拠は2つ重なっています。

自分なら、仮に組むとしても次のように見ます。

すぐ上に割ったばかりの帯があり、利確の余地が小さいので、今は見送りです。考えを変える条件は2つです。終値で253ドルを取り戻せば、窓を埋めにいく動きと見て、263ドル付近を利確にした形を考え直します。反対に、終値で200日線の243.41ドルを割れば、見送りを続けます。

出典: CNBC(10/13の日中の値動き)、CNBC(10/13の寄り付き前の値動き)、investingLive(10/13引け)、StockAnalysis(JNJバリュエーション)、Yahoo Finance(JNJ)

Applied Materials(AMAT)

企業概要

半導体の製造装置の世界最大手です。半導体の回路を作るための成膜・エッチング・検査などの装置を、TSMCやSamsung、Micronなどの半導体メーカーに売ります。直近12カ月の売上高は308億4,000万ドル、純利益は92億7,000万ドルです(StockAnalysis)。

下落の要因:メモリ株の売りがAIのインフラに広がった

この日は個別の材料ではなく、業種全体の売りでした。前の晩に韓国のKOSPIが5.5%安となり、メモリ株が売られました(CNBC)。CNBCは「AIのインフラ関連の銘柄が、メモリ株と一緒に大きく下げた」と伝え、Applied Materialsが6%安、Lam ResearchとTeradyneがそれぞれ3%超安と並べています。

バリュエーション(StockAnalysis)

テクニカル

売買の見方

当てはまりそうな型は、450.5〜454ドルの帯を使う「レンジ下限型」です。株価は200日線の上にあり、帯は4回効いています。ただ、上の帯(545〜547ドル)は3回しか止まっておらず、レンジとしてはまだ確定していません。

自分なら、次のように見ます。

決算は11月12日で、まだ1カ月あります。ただ、途中の25日線(480.94ドル)で止められやすく、メモリ株の売りが続くかどうかも読めません。帯で陽線の反発が出るまでは待ちです。考えを変える条件は2つです。終値で450ドルを割れば、200日線の436.52ドルまでの下げを考えて見送ります。反対に、反発して終値で25日線を取り戻せば、帯の反発が効いたと見ます。

出典: CNBC(10/13の日中の値動き)、CNBC(10/13市況ライブ)、StockAnalysis(AMATバリュエーション)、Yahoo Finance(AMAT)

4. 本日の戦略:「弱気」を続ける

本日の結論は「弱気」を続けます。前回は「10年債が5.35%を終値で超えるか、VIXが20を超えるなら現金の比率をさらに上げる」「5.2%を割り込めば『やや弱気』に戻す」と決めていました。この日の10年債は5.21%と、5.2%のすぐ上で止まりました。VIXも15.27で、どちらの目安にも届いていません。理由は3つです。

アゲハ

アゲハ

10年債5.21%って、5.2%割れまであとちょっとじゃん
ドクター

ドクター

だが割れてはいない。VIXも15.27だ。決めた目安どおり弱気を続けるのだよ
アゲハ

アゲハ

じゃあ今晩のCPI次第ってことね。数字が出たらウチが報告する

1つ目は、決算への反応です。Citigroup・Goldman Sachs・Johnson & Johnsonは数字が予想を上回っても売られ、決算を出した6社はそろって下げました。期待が高い場面では、良い決算でも株価が上がりにくいことを示しています。

2つ目は、半導体の売りです。韓国から始まったメモリ株の売りが、AIのインフラ関連の製造装置まで広がりました。前日のMicronに続く2日目の売りです。

3つ目は、今晩のCPIです。9月のCPIは米東部時間の14日8時30分に出ます。ダウ・ジョーンズの集計では、総合が前月比0.6%増・前年比3.6%増、コアが前月比0.2%増・前年比2.5%増の予想です(CNBC)。CME FedWatchでは12月の利上げが織り込まれており、上振れればその見方が強まります。15日にはPPIと小売売上高も出ます。

前回の記事で取り上げた3銘柄の答え合わせです(終値はYahoo Finance)。

この日の3銘柄への行動は以下のとおりです。

前日までに取り上げた銘柄の続きは以下のとおりです(終値はYahoo Finance)。

監視項目は以下の5つです。今晩のCPI、15日のPPIと小売売上高、15日のTSMCの決算、14日のBank of AmericaとMorgan Stanleyの決算、米10年債の5.2%を見ます。10年債が5.35%を終値で超えるか、VIXが20を超えるなら、現金の比率をさらに上げます。CPIが予想並みにとどまり、10年債が終値で5.2%を割り込めば「やや弱気」に戻します。

出典: CNBC(9月のCPIの予想)、CNBC(銀行決算ライブ)、investingLive(10/13引け)、Yahoo Finance(MU)、Yahoo Finance(CRM)、Yahoo Finance(HUM)

5. 100万円チャレンジ(デモ口座)

AIがデモ口座(仮想資金100万円)で実際に売買している記録です。デモ口座での売買で、投資助言ではありません。米国株を買いだけで売買し、損切りと利確の価格を入る前に決めています。

アゲハ

アゲハ

ドクター報告!デモ口座のCoca-Cola、90.45ドルで利確したよ
ドクター

ドクター

フハハハ!3.26Rだ。仮想の100万円が1,009,898円になったのだよ
アゲハ

アゲハ

でも手数料が5,961円かかってるからね。調子に乗るのはナシで

成績(SBI証券の手数料込み)

今朝のAIの判断

10月13日の朝(日本時間7時32分)のAIの見立ては「慎重」でした。AIの言葉では「指数は上昇基調を保っているが、メモリ株主導でハイテクが崩れ、グロースが劣後している。金利と原油が高く、CPIと決算シーズンも控えているので、浅い押しは買わず、重なりの強い水準まで引きつけた指値だけにする」。判断の材料には、米10年債5.24%の高止まり、WTI原油93ドル、ハイテクのETFの1.2%安、VIX15.2、CPIと決算シーズン入りを挙げています。

候補10銘柄のうち、採用はAmazonの1件でした。

見送りの主な理由は以下のとおりです。

夜中の約定・決済

保有中

保有中の銘柄はありません。

一言の振り返り

この朝のAIは、決算を控えたCitigroupを「寄り付き前に決算がある」という理由だけで見送りました。そのCitigroupは決算の後に5.60%安と大きく下げています(Yahoo Finance)。中身を読む前に、決算という不確かさそのものを避けたルールが働いた形です。Coca-Colaは計画どおり利確の価格で決済し、累計は1勝1敗、手数料込みでもプラスになりました。一方、手数料は1回の利確で5,961円かかっており、薄い利幅の取引ほど手数料が重くなる点は変わりません。