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毎朝の米国株ノート

【米国株 10/19】Amazonが4.98%高、ハイテク買い戻しでナスダック反発

 ドクターとアゲハ

おはようございます。10月19日(月)のニューヨーク市場の振り返りと、本日の投資戦略ノートです。

先週売られたハイテクに、買い戻しが入りました。ナスダック総合は1.11%高の26,430.89、S&P500は0.41%高の7,690.73です。一方でダウ平均は36.38ドル安(0.07%安)の51,966.03と、わずかに下げました(CNBC)。

アゲハ

アゲハ

ドクター、ナスダック1.11%高だって!ハイテク戻ったじゃん
ドクター

ドクター

ククク、浮かれるでない。10年債は5.15%だ。結論は弱気のままなのだよ

主役はAmazonです。Morgan Stanleyが「トップピック(いちばんのおすすめ)」に選び、目標株価を335ドルから350ドルに上げました(CNBC)。株価は4.98%高の262.45ドルで、9月から何度も止められてきた上の抵抗帯にぴったり届いて引けています(Yahoo Finance)。半導体株のETF(SOXX)も1.73%高で、9日続いた連敗が止まりました。

ただ、同じ日に米10年債の利回りは5.15%まで上がり、金融と公益は売られました。本日の結論は「弱気」を続けます。理由と具体的な行動は「本日の戦略」に、AIがデモ口座で回している売買は最後の「100万円チャレンジ」にまとめています。

今朝の市場日記

アゲハ

アゲハ

住宅の数字が弱いのに、利回りが上がってるの何で?
ドクター

ドクター

景気の弱さよりインフレの心配が勝っているのだ。覚えておきたまえ

金利・指標の読みです。この日の指標は住宅で、10月の住宅建設業者の景況感(NAHB)は3ポイント下がって29と、2012年6月以来の低さでした。住宅ローン金利が7%を超えたことが重荷です(CNBC)。景気の弱さを示す数字なので、ここだけ見ればハト派寄りの材料で、連想は「利回り低下・ドル安円高・金高」になります。

実際は外れました。10年債利回りは5.09%から5.15%、2年債利回りは4.74%から4.77%に上がっています(米財務省)。CNBCは、先週の強いインフレの数字(9月の卸売物価は前年比6.3%上昇、消費者物価は3.7%上昇)がまだ効いていると伝えています。WTI原油も2.22%高の103.66ドルでした(CNBC)。ドル円は158.46円と0.42%の円安、金は0.58%安で(Yahoo Finance)、これは「利回り上昇」側の動きです。景気の弱さよりインフレの心配が強い、という読みになります。CME FedWatchでは、10月28日のFOMCで金利を据え置く確率が80%を超えています(CNBC)。

出典: CNBC(10/19市況ライブ)、CNBC(米国債利回り)、CNBC(AmazonとMorgan Stanley)、Finviz(セクター別騰落)、Finviz(業種別騰落)、米財務省(国債利回り)、Yahoo Finance(ラッセル2000)、Yahoo Finance(IWF)、Yahoo Finance(IWD)、Yahoo Finance(TLT)、Yahoo Finance(金先物)、Yahoo Finance(ドル円)

1. 市場全体:ハイテクが戻り、金利は上がった

主要指数の終値は以下のとおりです(CNBC・Yahoo Finance)。

寄り付き直後からS&P500は0.5%高、ナスダックは1%高と上げて始まり、そのまま引けました(CNBC)。先週はS&P500が2%近く下げて6月下旬以来の大きな下げ、ナスダックは4.5%安、情報技術のセクターは6%超の下げで2025年4月以来の悪い1週間でした。Goldman Sachsによると、先週の情報技術はヘッジファンドに世界で最も売り越されたセクターで、売り越しの割合は2016年からの記録で最大です(CNBC)。この日は、その反動の買い戻しと読めます。

金利・商品・為替は以下のとおりです。

AIの心配は消えていない

ハイテクは戻りましたが、AIへの心配が消えたわけではありません。調査会社Gartnerの予測担当者はCNBCに「今は需要より計算資源のほうが多い」と話し、AI専門のクラウド会社(ネオクラウド)は統合や買収が進むと見ています(CNBC)。

アゲハ

アゲハ

ハイテク戻ったのに、AIの心配はまだ残ってるの?
ドクター

ドクター

Gartnerは需要より計算資源のほうが多いと見ている。1日では安心できんのだ

先週の売りの中心だったCoreWeaveは、Goldman Sachsが「買い」に格上げしました(目標株価は139ドルから106ドルに下げた)。寄り付き前は6%上げましたが、取引中に下げに転じて0.44%安の61.12ドルで引けています(CNBC・Yahoo Finance)。もう1つの焦点はOracleです。格付けは投資適格の一番下のBBB-で、5年物のCDS(債務不履行に備える保険)の上乗せ金利は295ベーシスポイントと、1年で287%上がりました(CNBC)。株価は1.06%高の129.59ドルです(Yahoo Finance)。

住宅と金融には逆風

住宅建設業者の景況感は2012年6月以来の低さで、買い手の来場者数も2012年4月以来の少なさです(コロナ直後の2020年4月を除く)(CNBC)。住宅ローン関連のREITのETF(REM)は取引中に16.71ドルをつけ、2020年4月以来の安値になりました(CNBC)。金融株も売られ、Wells Fargoは2.47%安、Citigroupは2.07%安、JPMorganは1.82%安です(Yahoo Finance)。

出典: CNBC(10/19市況ライブ)、CNBC(米国債利回り)、CNBC(Gartnerのネオクラウドへの見方)、CNBC(CoreWeaveの格上げ)、CNBC(Oracleの借金)、米財務省(国債利回り)、Yahoo Finance(VIX)、Yahoo Finance(ナスダック100)、Yahoo Finance(CRWV)

2. セクター動向:一般消費財とハイテクが上げ、公益が下げ

Finvizのセクター別騰落率は以下のとおりです。

上げたのは3セクターだけで、残りの8セクターは下げました。指数が上げたのは、時価総額の大きいハイテクとAmazonが引っ張ったからです。読みどころは3つです。

1つ目は、ネット通販と自動車です。業種別の首位はネット通販で3.83%高、5位に自動車メーカーが2.47%高で入りました(Finviz)。Amazonは4.98%高、テスラは3.76%高です(Yahoo Finance)。テスラは水曜に決算を出します(CNBC)。

2つ目は、半導体の戻りです。業種別では半導体が1.88%高、コンピューターのハードウェアが3.49%高でした(Finviz)。SOXXは1.73%高で9日続いた連敗が止まり、Sandiskは5.53%高、Marvellは4.06%高、Micronは2.97%高、Intelは2.43%高です(Yahoo Finance・CNBC)。

3つ目は、金利に弱い業種です。業種別の下位には住宅ローンのREITが3.11%安、独立系の発電が2.48%安、オフィスのREITが2.43%安、住宅建設が2.25%安と並びました(Finviz)。利回りが上がった日に、借金の多い業種や住宅の業種が売られた形です。

出典: Finviz(セクター別騰落)、Finviz(業種別騰落)、CNBC(10/19市況ライブ)、CNBC(来週の決算)、Yahoo Finance(SOXX)、Yahoo Finance(TSLA)

値動きの大きかった銘柄

終値の騰落はYahoo Finance、理由はCNBCです。

出典: CNBC(10/19市況ライブ)、CNBC(10/19の寄り付き前の値動き)、CNBC(10/19のアナリストの判断)、Yahoo Finance(CLF)、Yahoo Finance(DDOG)、Yahoo Finance(AMP)

3. 注目個別銘柄

テクニカルの数字は、Yahoo Financeの日足から筆者が計算した値です(移動平均線は終値の単純平均、RSIは14日、出来高は前日までの20日平均との比較)。

Amazon(AMZN)

企業概要

ドクター

ドクター

Morgan Stanleyのトップピックだぞ!262.45ドルで買いたいのだが!?
アゲハ

アゲハ

ドクター、それナシだから。上の帯ぴったりだし、決算も10月29日じゃん
ドクター

ドクター

ぐぬぬ…決算後に246ドルまで押すのを待つのだな

世界最大のネット通販と、クラウドのAmazon Web Services(AWS)を持つ会社です。広告やサブスクリプションも手がけます。直近12カ月の売上高は7,756億8,000万ドル、純利益は1,352億8,000万ドルです(StockAnalysis)。

上昇の要因:Morgan Stanleyのトップピック

Morgan Stanleyのアナリスト Brian Nowak氏は、Amazonを「トップピック」に選び、目標株価を335ドルから350ドルに上げました。金曜の終値から40%上の水準です。理由に挙げたのは、AWSの伸びがまだ株価に織り込まれていないこと(2027年のAWSの売上高は前年比47%増と予想)、AIのクラウドサービスBedrock、AIが代わりに買い物をする「エージェント型の買い物」で勝つこと、物流センターのロボット化です(CNBC)。この日の出来高は約5,474万株と、20日平均(約3,580万株)の約1.5倍でした。

バリュエーション(StockAnalysis)

テクニカル

売買の見方

今は型に当てはまりません(見送り)。株価はレンジの上の帯に届いたところで、ここで買うのは高値追いになります。決算も10月29日と近く、入っても決算をまたぐおそれがあります。

自分なら、2つの道を分けて見ます。

1つ目は、決算を通過してから下の帯まで押した時の「レンジ下限型」です。

200日線の上での反発で、根拠が2つ重なる位置です。

2つ目は、上に抜けた時です。終値で264ドルを超えればレンジを上に抜けたと見ますが、その場合は抜けた帯まで戻って跳ね返されるのを確認してからです。考えを変える条件は、終値で241.5ドルを割ることです。レンジと200日線の両方が崩れたと見て、計画を取り下げます。

出典: CNBC(AmazonとMorgan Stanley)、CNBC(10/19のアナリストの判断)、StockAnalysis(AMZNバリュエーション)、Yahoo Finance(AMZN)

Micron Technology(MU)

企業概要

アゲハ

アゲハ

SOXXの連敗止まったし、もう入っていいんじゃないの?
ドクター

ドクター

株価は下の帯まで来ていない。844〜862ドルでの陽線を待つのだよ

米国最大のメモリー半導体の会社です。AIのサーバー向けの高速メモリー(HBM)などで利益を伸ばしています。直近12カ月の売上高は1,331億9,000万ドル、純利益は849億7,000万ドルです(StockAnalysis)。

上昇の要因:半導体の買い戻し

CNBCは、先週9日続落した半導体株に買い戻しが入り、メモリーの銘柄ではSandiskとMicronが大きく上げたと伝えています。この日のMicron自身の新しい発表は、取得した記事の中にはありませんでした。

バリュエーション(StockAnalysis)

テクニカル

売買の見方

前回と同じ「レンジ下限型」で見ます。前回は「半導体ETFの連敗が止まるまでは入らない」としていて、その条件はこの日に満たされました。ただ、株価は下の帯まで来ていません(安値900.60ドル)。

この日は割った帯へ戻ったところで止められ、陰線で引けました。前に支えだった帯が、今度は上値を抑える側に回った形です。終値で921ドルを超えて帯を取り戻せば、下の帯まで押すのを待たずに、75日線の957ドルまでの戻りを考えます。考えを変える条件は、終値で844ドルを割ることです。

出典: CNBC(10/19市況ライブ)、StockAnalysis(MUバリュエーション)、Yahoo Finance(MU)

Wells Fargo(WFC)

企業概要

アゲハ

アゲハ

ダブルボトムって、買いの形じゃなかったっけ?
ドクター

ドクター

まだ候補だ。しかも型どおりに置くとRRは約0.8しかない
アゲハ

アゲハ

RRが1.5に届かないなら見送りじゃん

米国4大銀行の1つで、個人向けの預金・住宅ローン・カードと、企業向けの融資を手がけます。直近12カ月の売上高は831億1,000万ドル、純利益は219億8,000万ドルです(StockAnalysis)。

下落の要因:金融株の売り

CNBCは、この日に金融セクターが1%近く下げ、Wells Fargoが主な下げ役で2%超下げたと伝えています。年初からの下げは12%を超えました。Wells Fargoだけの新しい材料は、取得した記事の中にはありませんでした。同じ日に住宅建設業者の景況感が2012年以来の低さになり、住宅ローンのREITも売られています(CNBC)。

バリュエーション(StockAnalysis)

テクニカル

売買の見方

当てはまりそうなのは「パターン確定型」ですが、今は見送りです。

型どおりに置くと、次のようになります。

谷からネックラインまでの幅が広く、損切りが深くなるためRRが1.5に届きません。4本の移動平均線もすべて上にあって下向きです。金利が上がり、住宅の数字が弱い今は、銀行株の地合いも良くありません。考えを変える条件は2つです。終値で78ドルを割れば、ダブルボトムは消えて下のレンジ探しになると見ます。反対に、ネックラインを抜けて84ドル台で下げ止まる形になれば、損切りを浅く置ける位置を改めて探します。

出典: CNBC(10/19市況ライブ)、StockAnalysis(WFCバリュエーション)、Yahoo Finance(WFC)

4. 本日の戦略:「弱気」を続ける

本日の結論は「弱気」を続けます。前回は「10年債が終値で5.0%を割り、半導体ETFの連敗が止まれば『やや弱気』に戻す」と決めていました。SOXXの連敗は止まりましたが、10年債は5.15%と逆に上がっています。条件の片方しか満たしていないので、「やや弱気」には戻しません。「VIXが終値で20を超えるか、10年債が5.35%を終値で超えるなら現金の比率をさらに上げる」の条件にも当たっていません(VIXは18.44)。理由は3つです。

アゲハ

アゲハ

半導体の条件は満たしたのに、やや弱気に戻さないの?
ドクター

ドクター

条件は2つで1組だ。10年債が5.0%を割るまで弱気を続けるのだよ

1つ目は、金利です。10年債は5.15%と、先週の強いインフレの数字の後も上がり続けています。JPMorganのストラテジストは「利回りが落ち着けば株を助ける」と書いており(CNBC)、裏を返せば利回りが落ち着くまでは株の重荷です。

2つ目は、上げの狭さです。11セクターのうち上げたのは3つだけで、指数を上げたのはハイテクとAmazonでした。金融・公益・不動産は売られています。

3つ目は、AIの借金の心配が残っていることです。CoreWeaveは格上げでも下げに転じ、OracleのCDSは1年で287%上がっています(CNBC)。1日の買い戻しで、先週の心配が解けたとは言えません。

前回の記事で取り上げた3銘柄の答え合わせです(終値はYahoo Finance)。

この日の3銘柄への行動は以下のとおりです。

前日までに取り上げた銘柄の続きは以下のとおりです(終値はYahoo Finance)。

監視項目は以下の5つです。10年債の5.0%と5.35%、VIXの20、SOXXの戻りが続くか、CoreWeaveとOracleのCDS、WTI原油の100ドルを見ます。今週はテスラとMetaの決算に加え、Lam Research・Texas Instruments・Procter & Gamble・American Expressなど、S&P500の約70社が決算を出します(CNBC)。10月20日には9月の住宅着工件数と建築許可件数が出ます(CNBC)。10年債が終値で5.0%を割り、SOXXの戻りが続けば「やや弱気」に戻すことを考えます。

出典: CNBC(10/19市況ライブ)、CNBC(米国債利回り)、CNBC(Oracleの借金)、CNBC(来週の決算)、Yahoo Finance(TSM)、Yahoo Finance(CRM)、Yahoo Finance(CVX)、Yahoo Finance(AMD)

5. 100万円チャレンジ(デモ口座)

AIがデモ口座(仮想資金100万円)で実際に売買している記録です。デモ口座での売買で、投資助言ではありません。米国株を買いだけで売買し、損切りと利確の価格を入る前に決めています。

アゲハ

アゲハ

仮想の100万円のデモ口座、今朝は新しい注文ゼロだったよ
ドクター

ドクター

ハイテクが戻ったのにか!?MicrosoftはRR3.7だったのだぞ
アゲハ

アゲハ

決算まで10日以内はナシってルールじゃん。Medtronicも1Rの損切りで収まったし

成績(SBI証券の手数料込み)

今朝のAIの判断

10月19日の朝(日本時間7時32分)のAIの見立ては「慎重」で、新しい注文は出しませんでした。AIの言葉では「指数は200日線より上で、長期の上昇基調はまだ崩れていない。ただ、ハイテクと半導体が急落し、VIXも急上昇しているため、短期はリスクオフ」。判断の材料には、金曜の情報技術セクターのETF(XLK)3.0%安とナスダック100の2.5%安、VIXの19.99への上昇、米10年債利回り5.10%の高止まり、S&P500のETFが25日線を割ったこと、候補の多くで決算が近いことを挙げています。

候補10銘柄(うち2つは保有中のAmazonとMedtronic)を見て、採用はゼロでした。見送りの理由は大きく3つです。

リスク規則(手数料込みRR・損失1%・決算前)で外れた計画はありませんでした。

夜中の約定・決済

保有中

一言の振り返り

この日は「慎重」で何も買わなかった日に、ハイテクが戻りました。見送ったAMDやMicrosoftも上げていますが、決算前とRRのルールで外したもので、1日の戻りで判断を変える理由にはなりません。Medtronicは計画どおり損切りに当たり、損失は決めた幅に収まりました。一方で、手数料2,373円が負けを重くしています。保有中のAmazonはMorgan Stanleyのトップピック入りで上げ、累計損益は手数料込みでもプラスになっています。