おはようございます。10月21日(水)のニューヨーク市場の振り返りと、本日の投資戦略ノートです。
この日は、前日とは反対にハイテクが買われました。ナスダック総合は1.05%高の26,702.86、S&P500は0.58%高の7,757.17、ダウ平均は360.21ドル高(0.69%高)の52,856.09で引けています(CNBC)。

アゲハ

ドクター

アゲハ
主役はSpaceXです。前日の引け後に出した第3四半期の決算で、売上高は前年から161%増えて145億8,000万ドル、AIの事業は9倍に伸びました(CNBC)。株価は7.79%高の159.31ドルで、出来高は20日平均の約2.6倍です(Yahoo Finance)。イーロン・マスク氏は、SpaceXとテスラの両方の取締役会が合併を話し合う特別委員会を作ったと話し、テスラも3.41%高でした(CNBC・Yahoo Finance)。
AIの借金の心配で売られてきた半導体も戻しました。Nvidiaは2.54%高、AMDは3.36%高、半導体株ETF(SOXX)は2.07%高です(Yahoo Finance)。一方で、Netflixは5.31%安、AT&Tは6.45%安と、通信・メディアは売られています。本日の結論は「弱気」を続けますが、半導体の戻りは次の判断の材料にします。理由と具体的な行動は「本日の戦略」に、AIがデモ口座で回している売買は最後の「100万円チャレンジ」にまとめています。
今朝の市場日記
- 指数: ダウ0.69%高・S&P500 0.58%高・ナスダック総合1.05%高・ラッセル2000 0.27%高。2%を超えて動いた指数はなく、ハイテクが最も強く、小型株は伸び悩んだ1日です(CNBC・Yahoo Finance)
- 業種: 最も買われたのは資本財(1.94%高)、最も売られたのはコミュニケーション(1.20%安)。資本財は航空宇宙・防衛(3.23%高)と電気設備(4.30%高)が引っぱり、SpaceXの決算で宇宙関連が買われました。コミュニケーションはNetflixとAT&Tの決算後の下げが重しです(Finviz・CNBC)
- グロース対バリュー: グロースの勝ち。グロース株ETF(IWF)は0.92%高、バリュー株ETF(IWD)は0.23%高でした(Yahoo Finance)
- お金の流れ: 前日に買われた不動産・生活必需品・ヘルスケアから、資本財・テクノロジー・半導体へ。前日とほぼ逆の流れです。米国債の長期ETF(TLT)は0.14%高、金先物は0.03%安と、債券と金はほとんど動いていません(Yahoo Finance)

アゲハ

ドクター
金利・指標の読みです。この日は米国で大きな経済指標がありませんでした。住宅ローンの申請件数は前の週から5.3%減り、30年固定の住宅ローン金利は7.50%から7.41%に下がっています(CNBC)。海外では、英国の9月の消費者物価が前年比3.5%と予想の3.4%を上回り、1年ぶりの高さでした(CNBC)。物価の上振れはタカ派寄りの材料です。連想は「金利の上昇・債券安・ドル高円安・金安・割高なグロース株に逆風」になります。
結果は半分当たりました。2年債利回りは4.79%から4.81%、10年債利回りは5.12%から5.13%と、わずかに上がっています(米財務省)。金先物も0.03%安です(Yahoo Finance)。
外れたのは2つです。ドル円は158.27円から158.07円と円高に動き、ドル指数も0.04%安でした(Yahoo Finance)。そしてグロース株は逆風どころか一番強い日でした。金利の動きが小さく、SpaceXの決算という個別の材料が、金利の連想を上回った1日と読めます。来週はFOMCがあり、CNBCは「来週のFRBの金利の決定を前に、新しい指標を待っている」と書いています(CNBC)。
出典: CNBC(10/21市況ライブ)、Finviz(セクター別騰落)、Finviz(業種別騰落)、米財務省(国債利回り)、Yahoo Finance(ラッセル2000)、Yahoo Finance(IWF)、Yahoo Finance(IWD)、Yahoo Finance(TLT)、Yahoo Finance(金先物)、Yahoo Finance(ドル円)
1. 市場全体:SpaceXの決算でハイテクに買い戻し
主要指数の終値は以下のとおりです(CNBC・Yahoo Finance)。

アゲハ

ドクター
- ダウ平均: 0.69%高(360.21ドル高)の52,856.09
- S&P500: 0.58%高の7,757.17
- ナスダック総合: 1.05%高の26,702.86
- ナスダック100: 1.13%高の29,822.52
- ラッセル2000: 0.27%高の2,781.02
3指数とも上げて始まりました。寄り付き直後はS&P500が0.3%高、ナスダックが0.7%高です(CNBC)。前の晩のアジアでも、SpaceXの決算を受けて半導体が買い戻され、韓国のKOSPIは3.29%高、SK Hynixは6.38%高でした。前日に上場初日で30%超下げた韓国のAI企業Eliceも、29.92%高と戻しています(CNBC)。午後のナスダックの上げに最も効いたのはNvidiaで、2番目がSpaceXでした(CNBC)。
金利・商品・為替は以下のとおりです。
- 米10年債利回り: 5.13%(前日5.12%)
- 米2年債利回り: 4.81%(前日4.79%)
- 米30年債利回り: 5.42%(前日5.42%)
- WTI原油先物(12月物)は0.21%安の97.61ドル、ブレント原油先物は0.70%高の109.55ドル(Yahoo Finance)。期近のWTIは11月物の取引が前日で終わり、12月物に切り替わったため、期近の数字の前日比は比べられません
- 金先物は0.03%安の4,158.70ドル(Yahoo Finance)
- ドル円は158.07円、ドル指数は0.04%安の101.69(Yahoo Finance)
- VIXは16.68(前日17.31)と、3日続けて下がった(Yahoo Finance)
SpaceXの決算がAIの心配を和らげた
SpaceXの第3四半期は、売上高145億8,000万ドル(前年から161%増)で、AIの事業は9倍に伸びました(CNBC)。TechCrunchによると、AIの事業(Super Intelligence)の売上高は75億ドルで、全体の52%を占めます。純利益は44億ドルで、前年の10億ドルの赤字から黒字に変わりました。一方で、第3四半期の設備投資は196億ドル、第4四半期は350〜400億ドルの見通しです(TechCrunch)。
Cressetのジョー・ザイドル氏は「SpaceXは、まだ先が長いことを示している。ただ、熱くなりすぎて資金をつぎ込みすぎるという根っこの緊張は変わっていない」と話しています。一方で「決算シーズンが終わって振り返れば、SpaceXは例外ではなく、AI関連ではよくある姿になると思う」とも見ています(CNBC)。
AIの心配がすべて消えたわけではありません。CoreWeaveは取引中に59.31ドルまで下げ、0.50%安の61.82ドルで引けました(Yahoo Finance)。Altimeterのブラッド・ガースナー氏は「12カ月後の計算能力の需要がどうなるか、誰にも分からない」と話しています(CNBC)。
引け後のテスラとMetaは予想を上回った
テスラは引け後に決算を出しました。調整後の1株利益は48セントで予想の43セントを上回り、売上高も280億5,000万ドルと予想の279億ドルを上回りました。自動車の売上高は3%減っています。株価は時間外取引で小幅に上げました(CNBC)。

ドクター

アゲハ
Metaも引け後に決算を出しました。売上高は646億ドルで、予想の633億7,000万ドルを上回りました。第4四半期の売上高の見通しは730〜760億ドルで、真ん中の値は市場予想の737億3,000万ドルを上回ります。毎日使う人の数は36億4,000万人で、予想の36億5,000万人に届きませんでした(CNBC)。時間外取引の値動きは取得できませんでした。通常の取引は0.47%高の697.52ドルです(Yahoo Finance)。
出典: CNBC(10/21市況ライブ)、CNBC(テスラの決算)、CNBC(Metaの決算)、TechCrunch(SpaceXのAI事業)、米財務省(国債利回り)、Yahoo Finance(VIX)、Yahoo Finance(ナスダック100)、Yahoo Finance(WTI 12月物)、Yahoo Finance(ブレント原油)、Yahoo Finance(ドル指数)、Yahoo Finance(CRWV)、Yahoo Finance(META)
2. セクター動向:資本財とテクノロジーが上げ、通信と守りの業種が下げ
Finvizのセクター別騰落率は以下のとおりです。

アゲハ

ドクター
- 資本財: 1.94%高
- テクノロジー: 1.65%高
- 金融: 0.71%高
- 公益: 0.36%高
- エネルギー: 0.31%高
- 一般消費財: 0.09%安
- 素材: 0.17%安
- ヘルスケア: 0.31%安
- 生活必需品: 0.70%安
- 不動産: 0.94%安
- コミュニケーション: 1.20%安
前日に最も強かったヘルスケアは8位に、2位の不動産は10位に下がりました。前日と順位がほぼ入れ替わった1日です。読みどころは3つです。
1つ目は、宇宙と電力の銘柄です。業種別では電気設備が4.30%高、独立系の発電が3.82%高、航空宇宙・防衛が3.23%高でした(Finviz)。燃料電池のBloom Energyは、木曜の決算を前に7.13%高です。宇宙関連ではRocket Labが5.44%高でした(CNBC・Yahoo Finance)。
2つ目は、半導体の戻りです。業種別では半導体が2.16%高、コンピューター機器が2.83%高でした(Finviz)。Nvidiaは2.54%高、AMDは3.36%高、Micronは1.96%高、Marvellは1.81%高です(Yahoo Finance)。
3つ目は、通信・メディアの下げです。業種別では放送が2.29%安、エンターテインメントが2.19%安、通信サービスが1.61%安でした(Finviz)。Netflixは前日の引け後に通期の売上高の見通しが予想を下回り、広告の売上高の見通しも下げていて、5.31%安です。AT&Tは決算が予想を上回ったのに6.45%安でした(CNBC・Yahoo Finance)。Alphabetも1.62%安です(Yahoo Finance)。
出典: Finviz(セクター別騰落)、Finviz(業種別騰落)、CNBC(10/21市況ライブ)、Yahoo Finance(NVDA)、Yahoo Finance(AMD)、Yahoo Finance(NFLX)、Yahoo Finance(T)、Yahoo Finance(BE)
値動きの大きかった銘柄
終値の騰落はYahoo Finance、理由はCNBCです。
- SpaceX: 7.79%高の159.31ドル。第3四半期の売上高が161%増え、テスラとの合併を話し合う特別委員会も明らかにした
- Strategy: 7.54%高の153.48ドル。ビットコインが2%超上げて8万4,000ドルを超え、暗号資産の関連株が買われた
- Bloom Energy: 7.13%高の238.53ドル。木曜の第3四半期の決算を前に買われた
- AT&T: 6.45%安の21.91ドル。調整後の1株利益65セントは予想の60セントを、売上高323億ドルは予想の316億9,000万ドルを上回ったが売られた
- Netflix: 5.31%安の65.04ドル。通期の売上高の見通しが予想を下回り、広告の売上高の見通しも下げた
- United Airlines: 3.99%高の101.67ドル。売上高は過去最高の179億ドルだったが、燃料費の上昇で第4四半期の利益の見通しは予想を下回った
- Danaher: 4.29%高の233.86ドル。寄り付き前は売上高が予想に届かず約4%下げたが、利益は予想を上回り通期の見通しを上げ、取引中に戻した
出典: CNBC(10/21市況ライブ)、Yahoo Finance(SPCX)、Yahoo Finance(MSTR)、Yahoo Finance(UAL)、Yahoo Finance(DHR)
3. 注目個別銘柄
テクニカルの数字は、Yahoo Financeの日足から筆者が計算した値です(移動平均線は終値の単純平均、RSIは14日、出来高は前日までの20日平均との比較)。

ドクター

アゲハ

ドクター
SpaceX(SPCX)
企業概要
イーロン・マスク氏が率いる宇宙企業で、ロケットの打ち上げ、衛星インターネットのStarlink、AIの事業(Super Intelligence)を手がけます。2026年6月に上場しました。時価総額は2兆1,600億ドル、直近12カ月の売上高は230億4,000万ドル、純損益は88億9,000万ドルの赤字です(StockAnalysis)。
上昇の要因:売上161%増とテスラとの合併の話
第3四半期の売上高は145億8,000万ドルで、前年から161%増えました。AIの事業は9倍に伸びています(CNBC)。AIの事業の売上高は75億ドルで、全体の52%です。純利益は44億ドルと黒字に変わりましたが、設備投資は第3四半期に196億ドル、第4四半期は350〜400億ドルの見通しです。2027年1〜3月期の売上高は330〜370億ドルと見込んでいます(TechCrunch)。マスク氏は決算の説明会で、テスラとの合併について「良い考えか? そう思う。ただ最後は株主の支持が要る」と話しました(CNBC)。出来高は約2億1,842万株と、20日平均(約8,457万株)の約2.6倍です。
バリュエーション(StockAnalysis)
- 時価総額: 2兆1,600億ドル
- PER: 直近12カ月が赤字のため算出なし(予想PER51.97倍)
- PBR: 15.31倍
- 配当: なし
- アナリスト平均目標株価: 222.71ドル(コンセンサス「Buy」)
- 決算: 10月20日に発表済み
テクニカル
- 終値: 159.31ドル(7.79%高)。始値160.56ドル、取引中の高値166.18ドル、安値156.93ドル。前日の高値148.66ドルから窓を開けて上げた。高値から押し戻され、上ヒゲが残った
- 出来高は約2億1,842万株と、20日平均の約2.6倍
- 移動平均線: 5日149.94ドル、25日154.69ドル、75日141.22ドル。200日線は上場から日が浅く、まだ引けない。株価は3本すべての上。5日線は上向き、25日線はほぼ横ばい、75日線はわずかに下向き
- RSI(14日): 55.83
- 上の抵抗帯: 166.2〜167.6ドル。10月8日(高値167.60ドル)、9日(166.38ドル)、12日(167.07ドル)、この日(166.18ドル)の4回、ここで止められた。その上は10月5〜7日の171〜176ドル(6日の高値176.42ドル)。上場直後の高値は6月16日の225.64ドル
- 下の抵抗帯: 142.9〜146.0ドル。9月9日(安値145.55ドル)、10日(144.89ドル)、14日(146.00ドル)、15日(142.87ドル)、24日(145.88ドル)、25日(146.00ドル)、28日(145.36ドル)、29日(145.47ドル)、10月16日(142.95ドル)、20日(143.27ドル)の10回、ここで下げ止まった
- パターン: 10月15日(安値140.66ドル)と20日(143.27ドル)の2つの谷で、間の高値151.01ドル(19日)をネックラインとするダブルボトム。この日、窓を開けてネックラインを上に抜けた。段階は「抜けた」。151ドル付近まで戻って跳ね返されれば「確定」
売買の見方
当てはまるのは「パターン確定型」です。今の値段は追わず、ネックラインへの戻りを待ちます。
- 入値: 152ドル(ネックライン151.01ドルまで戻り、陽線で跳ね返されてから)
- 損切り: 142.5ドル(2つ目の谷143.27ドルの少し下)
- 利確: 175ドル(10月6日の高値176.42ドルの手前)
- RR: 約2.4(損益分岐の勝率は約29%)
気になる点は2つです。1つは、利確までの間に166.2〜167.6ドルの帯があり、この日も止められていることです。もう1つは、テスラとの合併の話で値動きが荒くなりやすいことです。決算は通過したばかりなので、決算をまたぐ心配はありません。考えを変える条件は、終値で142.9ドルを割ることです。2カ月近く支えてきた下の帯が崩れたと見て、計画を取り下げます。反対に、ネックラインまで戻らずに終値で167.6ドルを超えた時は、追わずに次の押しを待ちます。
出典: CNBC(10/21市況ライブ)、CNBC(テスラの決算)、TechCrunch(SpaceXのAI事業)、StockAnalysis(SPCXバリュエーション)、Yahoo Finance(SPCX)
テスラ(TSLA)
企業概要
電気自動車の大手で、蓄電池などのエネルギー事業、自動運転の「FSD」のサブスクリプション、ロボットのOptimusも手がけます。直近12カ月の売上高は1,036億2,000万ドル、純利益は38億1,000万ドルです(StockAnalysis)。
上昇の要因:合併の話と、引け後の決算
取引中は、SpaceXとの合併を話し合う特別委員会の話で3.41%高でした。引け後の第3四半期は、調整後の1株利益48セント(予想43セント)、売上高280億5,000万ドル(予想279億ドル)と、どちらも予想を上回っています。一方で、自動車の売上高は3%減の205億6,000万ドル、エネルギーは16%減の28億8,000万ドルでした。純利益は29%減の7億8,700万ドルで、ロボットとAIへの支出が増え、設備投資は前年の2倍超の37億3,000万ドルです。FSDの有料契約は前年から67%増えて174万件になりました。株価は時間外取引で小幅に上げました(CNBC)。出来高は約4,478万株と、20日平均(約3,478万株)の約1.3倍です。
バリュエーション(StockAnalysis)
- 時価総額: 1兆5,300億ドル
- PER: 357.99倍(予想PER191.56倍)
- PBR: 16.99倍
- 配当: なし
- アナリスト平均目標株価: 397.83ドル(コンセンサス「Buy」)
- 決算: 10月21日に発表済み
テクニカル
- 終値: 386.47ドル(3.41%高)。始値381.51ドル、取引中の高値388.84ドル。前日の高値377.59ドルから窓を開けて上げた
- 出来高は約4,478万株と、20日平均の約1.3倍
- 移動平均線: 5日369.08ドル、25日370.62ドル、75日357.97ドル、200日386.94ドル。株価は5日・25日・75日線の上で、200日線のわずかに下。5日・25日線は上向き、75日・200日線は下向き
- RSI(14日): 59.77
- 上の抵抗帯: 384.0〜388.8ドル。9月3日(高値384.04ドル)、23日(386.70ドル)、25日(386.83ドル)、10月9日(388.56ドル)、この日(388.84ドル)の5回止められた。200日線の386.94ドルも重なる
- 下の抵抗帯: 349.3〜355.2ドル。9月4日(安値351.32ドル)、29日(351.67ドル)、10月1日(353.80ドル)、15日(355.23ドル)、16日(349.33ドル)、19日(354.47ドル)の6回、ここで下げ止まった
- パターン: 9月から349〜389ドルのレンジ。上下の帯で計11回反発していて、レンジは確定している。今は上の帯の中
売買の見方
当てはまるのは「レンジ下限型」ですが、今はレンジの上の端なので見送りです。
下の帯で入る計画は次のとおりです。
- 入値: 356ドル(349.3〜355.2ドルの帯で陽線で反発してから)
- 損切り: 346ドル(帯の少し外)
- 利確: 383ドル(上の帯の手前)
- RR: 約2.7(損益分岐の勝率は約27%)
この日の上げで、上の帯と200日線が重なる所まで来ました。ここは9月から5回止められた所で、今入ると損切りまでが遠く、利確までの距離はほとんどありません。決算は通過しましたが、合併の話はまだ続きます。考えを変える条件は2つです。終値で389ドルを超えて200日線の上に定着すれば、レンジの上抜けとして計画を作り直します。終値で349ドルを割れば、レンジの下抜けとして計画を取り下げます。
出典: CNBC(テスラの決算)、CNBC(10/21市況ライブ)、StockAnalysis(TSLAバリュエーション)、Yahoo Finance(TSLA)
Texas Instruments(TXN)
企業概要
電源の管理やセンサーに使うアナログ半導体の最大手で、マイコンなどの組み込み向けも手がけます。自社の工場で作るのが特徴です。直近12カ月の売上高は194億5,000万ドル、純利益は60億2,000万ドルです(StockAnalysis)。
上昇の要因:決算の前に買われ、引け後の決算も予想を上回った
取引中は半導体の戻りに乗って2.47%高でした。引け後の第3四半期は、売上高が前年から28%増えて60億6,000万ドル(予想59億2,000万ドル)、1株利益は2.62ドル(予想2.42ドル)です。アナログが32%増と伸びました。第4四半期の見通しも、売上高58〜63億ドル(予想57億5,000万ドル)、1株利益2.45〜2.79ドル(予想2.27ドル)と、予想を上回っています(Investing.com)。時間外取引の値動きは取得できませんでした。出来高は約1,019万株と、20日平均(約528万株)の約1.9倍です。
バリュエーション(StockAnalysis)
- 時価総額: 2,599億6,000万ドル
- PER: 43.24倍(予想PER29.37倍)
- PBR: 14.08倍
- 配当利回り: 2.14%(年6.08ドル)
- アナリスト平均目標株価: 324.71ドル(コンセンサス「Buy」)
- 決算: 10月21日に発表済み
テクニカル
- 終値: 284.65ドル(2.47%高)。始値279.26ドル、取引中の高値289.30ドル
- 出来高は約1,019万株と、20日平均の約1.9倍
- 移動平均線: 5日278.84ドル、25日280.04ドル、75日277.08ドル、200日255.83ドル。株価は4本すべての上。5日・25日・200日線は上向き、75日線は下向き
- RSI(14日): 55.80
- 上の抵抗帯: 293.8〜298.8ドル。10月2日(高値297.06ドル)、5日(295.33ドル)、6日(298.75ドル)の3回止められた。その上の高値は6月22日の334.03ドル
- 下の抵抗帯: 272.0〜274.2ドル。10月15日(安値273.59ドル)、16日(274.16ドル)、19日(272.07ドル)、20日(272.01ドル)の4回、ここで下げ止まった
- パターン: 10月6日の高値から上値を切り下げ、下は272〜274ドルで止まる下降トライアングル。この日、上の線(13日288.90ドル→20日282.45ドル)を取引中に上に抜けた。段階は「抜けた」候補。ただし決算の前の動きで、決算後の窓で形が変わりうる
売買の見方
型に当てはまりますが、今は見送りです。
「パターン確定型」で置くと、入値286ドル(抜けた線まで戻って跳ね返されてから)、損切り271ドル(下の帯の少し下)、利確297ドル(上の帯の手前)で、RRは約0.7です。上の帯までが近く、基準の1.5に届きません。決算の数字は良く、第4四半期の見通しも予想を上回りましたが、時間外の値動きはまだ確認できていません。考えを変える条件は2つです。決算を受けて上の帯(298.8ドル)を終値で超えれば、帯への戻りを入値にして利確の目安を上の高値の側に取り直し、RRを計算し直します。終値で272ドルを割れば、良い決算でも売られたと見て、計画を取り下げます。
出典: Investing.com(TIの決算)、Texas Instruments(第3四半期の決算発表)、StockAnalysis(TXNバリュエーション)、Yahoo Finance(TXN)
4. 本日の戦略:「弱気」を続ける
本日の結論は「弱気」を続けます。前回は「10年債が終値で5.0%を割り、上げた銘柄の多さとラッセル2000の上げが続けば『やや弱気』に戻すことを考える」と決めていました。10年債は5.13%と5.0%を割っておらず、ラッセル2000も0.27%高と伸び悩みました(米財務省・Yahoo Finance)。条件を満たしていないので、「やや弱気」には戻しません。「VIXが終値で20を超えるか、10年債が5.35%を終値で超えるなら現金の比率をさらに上げる」の条件にも当たっていません(VIXは16.68)。理由は3つです。

アゲハ

ドクター

アゲハ
1つ目は、金利です。2年債は4.81%、10年債は5.13%と、どちらもわずかに上がりました。来週にはFOMCが控えています(米財務省・CNBC)。
2つ目は、上げの幅の狭さです。この日の上げは、SpaceXの決算と半導体が中心でした。ラッセル2000は0.27%高、不動産・生活必需品・ヘルスケアは下げています(Yahoo Finance・Finviz)。前日の「ハイテク以外への広がり」は1日で止まりました。
3つ目は、AIの借金の心配がまだ残っていることです。SpaceXの設備投資は第4四半期に350〜400億ドルの見通しで、CoreWeaveも0.50%安と戻っていません(TechCrunch・Yahoo Finance)。
一方で、良くなった点もあります。半導体株ETF(SOXX)は2.07%高と戻り、VIXも3日続けて下がりました(Yahoo Finance)。テスラとMetaの決算も、売上高は予想を上回っています(CNBC)。次は、半導体の戻りが2日以上続くかを見ます。
前回の記事で取り上げた3銘柄の答え合わせです(終値はYahoo Finance)。
- 3M: 1.97%高の174.74ドル。取引中に167.71ドルまで下げて169ドルを割り込みましたが、終値は帯の上に戻り、高値174.77ドルで174.3ドルの窓も埋めて引けました。前回決めたとおり、利確の目安を8月の高値帯の手前の183ドル(8月19日の高値183.43ドルの手前)に上げると、入値171.5ドル・損切り164.5ドルでRRは約1.6(損益分岐の勝率は約38%)です。169.3〜171.0ドルの帯までの押しを待ちます
- Northrop Grumman: 0.99%高の539.31ドル。取引中の安値は535.00ドルで、502〜509ドルの帯までの押しは来ていません
- General Motors: 1.27%安の76.11ドル。取引中に75.32ドルまで下げ、74.2〜75.4ドルの帯の上の端で止まりました。ただRSIは37.13から35.45と下がり、谷が上がる形(ダイバージェンス)は出ていません。見送りを続けます
この日の3銘柄への行動は以下のとおりです。
- SpaceXは、ネックライン151ドル付近への戻りでの陽線の反発を待ちます。入値152ドル、損切り142.5ドル、利確175ドルです
- テスラは見送ります。349.3〜355.2ドルの帯までの押しを待ちます。終値で389ドルを超えて定着すれば、計画を作り直します
- Texas Instrumentsは見送ります。RRが1.5に届きません。決算を受けた窓を見てから計算し直します
前日までに取り上げた銘柄の続きは以下のとおりです(終値はYahoo Finance)。
- Amazon: 0.10%安の262.37ドル。262.4〜263.7ドルの帯のあたりで足踏みです。決算前は見送りを続けます
- Micron: 1.96%高の913.67ドル。902〜921ドルの帯の中で引けました。844〜862ドルの帯までの押しを待ちます
- Wells Fargo: 0.27%高の82.42ドル。83.5〜84.7ドルの帯の下のままです
- Salesforce: 0.27%安の241.78ドル。取引中に237.23ドルまで下げましたが、ネックラインの239〜241ドルの上で引けました。計画は入値241ドル、損切り233ドル、利確258ドルのままです
- CoreWeave: 0.50%安の61.82ドル。取引中に59.31ドルまで下げました。見送りを続けます
- TSMC: 1.60%高の431.89ドル。405〜413ドルの帯までの押しは来ていません
- AMD: 3.36%高の552.72ドル。計画は取り下げたままです
- Nvidia: 2.54%高の221.97ドル。押しを待つ方針を続けます
- Chevron: 0.47%高の226.78ドル。Oracle: 1.53%安の129.13ドル。どちらも見送りを続けます
- Microsoft: 0.20%高の532.95ドル。Meta Platforms: 0.47%高の697.52ドル。Microsoftは28日の決算まで見ません。Metaは決算後の値動きを見てから考えます
- Palantir: 4.74%高の201.72ドル。下げ止まりを確かめてから考えます
- Walmart: 0.04%安の117.80ドル。Citigroup: 1.09%高の123.85ドル。Bank of America: 0.28%高の50.78ドル。どれも見送りを続けます
監視項目は以下の5つです。10年債の5.0%と5.35%、2年債の向き、VIXの20、半導体株ETF(SOXX)の戻りが続くか、Metaとテスラの決算後の値動きを見ます。木曜には新規失業保険申請件数とBloom Energyの決算があり、来週はFOMCと、28日のAlphabet・Microsoftの決算が控えます(CNBC)。10年債が終値で5.0%を割り、半導体の戻りとラッセル2000の上げがそろって続けば、「やや弱気」に戻すことを考えます。
出典: CNBC(10/21市況ライブ)、CNBC(テスラの決算)、CNBC(Metaの決算)、米財務省(国債利回り)、Yahoo Finance(SOXX)、Yahoo Finance(MMM)、Yahoo Finance(NOC)、Yahoo Finance(GM)、Yahoo Finance(AMZN)、Yahoo Finance(MU)、Yahoo Finance(CRM)
5. 100万円チャレンジ(デモ口座)
AIがデモ口座(仮想資金100万円)で実際に売買している記録です。デモ口座での売買で、投資助言ではありません。米国株を買いだけで売買し、損切りと利確の価格を入る前に決めています。

アゲハ

ドクター

アゲハ
成績(SBI証券の手数料込み)
- 評価額: 1,002,870円(手数料抜きは1,018,676円)
- 累計損益: 2,870円のプラス、0.29%のプラス(手数料抜きは18,676円のプラス、1.87%のプラス)
- 決済: 3回で1勝2敗、勝率33.3%
- 手数料込みの数字には、保有中の2銘柄を決済する時の手数料の見込み3,437円も入っています
今朝のAIの判断
10月21日の朝(日本時間7時32分)のAIの見立ては「慎重」で、注文は1件だけでした。AIの言葉では「指数は200日線より上で、VIXも低く、崩れてはいない。ただ、S&P500は25日線ちょうどで方向感が無く、テックが弱いうえ金利も5%超と高い」。決算シーズンの最中なので、「決算までの日数に余裕がある銘柄の深い押し目に限って入る」と決めています。
候補10銘柄を見て、採用はAnalog Devicesの1件でした。
- 採用 Analog Devices(チャネル押し目型=m100の型A): 抵抗帯379.96〜383.72ドル、75日線382.03ドル、チャネルの下の線375.82ドルが重なる385ドルの押し目を指値で拾う計画です。決め手は「根拠が4つ重なる深い押し目で、手数料込みのRRも約2.2ある」こと。決算は11月24日の推定で、まだ先です。同じアナログ半導体のTexas Instrumentsの決算が悪ければ波及する、という点をリスクに挙げています
- 決算が近くて見送り: テスラとTexas Instrumentsはこの日の引け後に決算、MicrosoftとServiceNowは10月28日、Lindeは29日に決算があります。Microsoftは「チャネルの下の線・抵抗帯・25日線が重なる」と形は評価しつつ、決算を優先しました
- 手数料込みのRRが足りずに見送り: Salesforceは損切り幅2.6%と浅く、RRは約1.1。Medtronicは損切り幅0.7%と浅すぎて「手数料負けする計画」と判断しました
- 形で見送り: AMDはチャネルの下の線545.57ドルを割り込み、短期は下向き。Amgenは高値を抜けた所を追う計画で、戻りの確認がなく決算も13日後なので見送りました
リスク規則(手数料込みRR・損失1%・決算前)で外れた計画はありませんでした。
夜中の約定・決済
- Analog Devicesの指値(385ドル)は約定していません。この日のAnalog Devicesは取引中の安値が395.06ドルで、2.24%高の405.96ドルで引けました(Yahoo Finance)。注文は残っています
- 前日に出したPfizerの指値(29.05ドル)も約定していません。取引中の安値は29.69ドル、終値は0.86%安の29.85ドルです(Yahoo Finance)
- 損切り・利確での決済もありません
保有中
- Amazon(チャネル押し目型=m100の型A): 入値254ドル、損切り246.4ドル、利確274.5ドル(含み益は手数料抜きで7,942円)
- Deere(チャネル押し目型=m100の型A): 入値647.82ドル、損切り613.5ドル、利確718ドル(含み損は手数料抜きで1,784円)
一言の振り返り
朝のAIは「テックが弱い」と見て深い押し目だけを狙いましたが、この日はSpaceXの決算で半導体が買い戻され、Analog Devicesも押さずに上がりました。2日続けて、待っていた押し目が来なかった形です。一方で、決算の前日に避けたテスラとTexas Instrumentsは、この日の取引中に大きく上げています。決算をまたがない規則は、当たり外れではなく「読めない値動きに資金をさらさない」ためのものなので、外れた日も同じように守ります。AMDは見送った後に3.36%高で545.57ドルの上に戻りましたが、AIが挙げた入る条件には決算の通過も入っていて、まだ満たしていません。保有中の2銘柄はどちらも損切りと利確の間にあり、この日に動きはありませんでした。