おはようございます。10月22日(木)のニューヨーク市場の振り返りと、本日の投資戦略ノートです。
この日は、前日のハイテクの買い戻しが1日で消えました。ナスダック総合は2.60%安の26,008.86と、6月以来の大きな下げです。S&P500は1.21%安の7,663.43と7月以来の下げ、ダウ平均だけが11.89ドル高(0.02%高)の52,867.98とほぼ横ばいで引けています(CNBC)。

アゲハ

ドクター
主役はMetaです。前日の引け後の決算は売上高も第4四半期の見通しも予想を上回り、時間外取引では約2.5%上げていました(CNBC)。ところが一晩で売りに変わり、6.98%安の648.85ドルで引けました(Yahoo Finance)。Wells Fargoのトレーダーは、MetaのAIに必要な資金の大きさについての発言が株価を押し下げ、市場全体の重しになったと見ています。NvidiaのCEO、ジェンスン・フアン氏の「資本が足りない」という発言も重なり、AMDは8.10%安、Micronは6.26%安、CoreWeaveは10.06%安でした(CNBC・Yahoo Finance)。
一方で、ロッキード・マーティンは決算と見通しの引き上げで6.96%高、P&Gも決算で5.58%高と、守りの業種と防衛には買いが入っています(Yahoo Finance)。本日の結論は「弱気」を続けます。理由と具体的な行動は「本日の戦略」に、AIがデモ口座で回している売買は最後の「100万円チャレンジ」にまとめています。
今朝の市場日記
- 指数: ダウ0.02%高・S&P500 1.21%安・ナスダック総合2.60%安・ラッセル2000 0.11%高。ナスダック総合とナスダック100(2.90%安)が2%を超えて下げた、大きく動いた日です(CNBC・Yahoo Finance)
- 業種: 最も買われたのは生活必需品(3.13%高)、最も売られたのはテクノロジー(3.23%安)。P&Gの決算が生活必需品を引っぱり、テクノロジーはMetaの決算をきっかけにAIの投資の不安で売られました(Finviz・CNBC)
- グロース対バリュー: バリューの勝ち。グロース株ETF(IWF)は2.79%安、バリュー株ETF(IWD)は0.29%高でした(Yahoo Finance)
- お金の流れ: 半導体・AIの電力関連から、生活必需品・公益・不動産・ヘルスケアと米国債へ。米国債の長期ETF(TLT)は1.87%高と買われ、金のETF(GLD)は2.63%安と、金には向かっていません(Finviz・Yahoo Finance)

アゲハ

ドクター
金利・指標の読みです。この日の米国の指標は新規失業保険申請件数で、19万4,000件と予想の20万件を下回り、7月中旬以来の少なさでした(CNBC)。雇用が強いという材料は、タカ派寄りです。連想は「金利の上昇・債券安・ドル高円安・金安・割高なグロース株に逆風」になります。
結果は半分当たりました。金のETFは2.63%安、グロース株も大きく売られています(Yahoo Finance)。
外れたのは金利とドルです。10年債利回りは5.13%から4.96%、2年債利回りは4.81%から4.65%と大きく下がりました(米財務省)。CNBCは「投資家は安全な逃げ場として米国債に向かった」と書き、10年債はほぼ1カ月ぶりの低さです。ドル円も158.06円から156.77円と円高に動きました(Yahoo Finance)。この日は指標よりも、AIの投資の不安と、米国とイスラエルが中間選挙の後にイランへの攻撃を再開する計画があるというニューヨーク・タイムズの報道のほうが強く効いたと読めます(CNBC)。原油は上がりましたが、金利は「リスクを避ける買い」で下がった1日です。
出典: CNBC(10/22市況ライブ)、Finviz(セクター別騰落)、Finviz(業種別騰落)、米財務省(国債利回り)、Yahoo Finance(ナスダック100)、Yahoo Finance(ラッセル2000)、Yahoo Finance(IWF)、Yahoo Finance(IWD)、Yahoo Finance(TLT)、Yahoo Finance(GLD)、Yahoo Finance(ドル円)
1. 市場全体:Metaの決算でAIの投資の不安が再燃
主要指数の終値は以下のとおりです(CNBC・Yahoo Finance)。
- ダウ平均: 0.02%高(11.89ドル高)の52,867.98
- S&P500: 1.21%安の7,663.43
- ナスダック総合: 2.60%安の26,008.86
- ナスダック100: 2.90%安の28,958.69
- ラッセル2000: 0.11%高の2,784.03
ナスダック総合は6月以来、S&P500は7月以来の大きな下げです(CNBC)。前の晩のアジアでも半導体が売られ、日経平均は2.6%安の62,907.84、韓国のKOSPIは3.52%安の5,533.77でした。中国のCSI300は6月の高値から20%下げ、弱気相場に入っています(CNBC)。
金利・商品・為替は以下のとおりです。
- 米10年債利回り: 4.96%(前日5.13%)
- 米2年債利回り: 4.65%(前日4.81%)
- 米30年債利回り: 5.29%(前日5.42%)
- ブレント原油先物は4%高の113.17ドルで、5月4日以来の高さ。WTI原油先物は2.39%高の99.47ドル(CNBC)
- 金のETF(GLD)は2.63%安の369.00ドル(Yahoo Finance)
- ドル円は156.77円(前日158.06円)、ドル指数は0.15%安の101.63(Yahoo Finance)
- VIXは19.03(前日16.68)。取引中は20.31まで上げた(Yahoo Finance)
「資本が足りない」の一言が効いた
Nvidiaのフアン氏はCNBCに、AI向けの計算能力を貸す新興のクラウド企業(ネオクラウド)について「需要はとてつもない」と話しました。その一方で「資本が足りない。資本の需要は、使える資本よりはるかに大きい」とも話しています(CNBC)。

アゲハ

ドクター
Wells Fargoのトレーダーは、この発言が「市場を怖がらせ、借り手側の資本市場はもう満杯ではないかという心配を再燃させた」と書いています。JPMorganのトレーダーも、前日の強気の流れが「一晩で反転した」理由に、Metaの時間外からの売りと、中間選挙後のイランをめぐる攻撃のリスクの話が増えたことを挙げました(CNBC)。前の週には調査会社のGartnerが、AIのソフトウェアの利益が足りず、最大3.5兆ドルの投資が危うくなりうるという分析を出しています(CNBC)。
AIの電力関連が大きく売られた
AIのデータセンター向けの電力・設備の銘柄が、まとめて売られました。GE Vernovaは10.64%安、Bloom Energyは8.70%安、Vistraは9.80%安、Quanta Servicesは8.10%安、Eatonは6.33%安です(Yahoo Finance)。CNBCは「Metaの決算でAIのインフラ投資の心配が再燃した」と書いています。原子力のOkloは2.60%安でした(CNBC・Yahoo Finance)。

ドクター

アゲハ
出典: CNBC(10/22市況ライブ)、米財務省(国債利回り)、Yahoo Finance(VIX)、Yahoo Finance(ドル指数)、Yahoo Finance(GEV)、Yahoo Finance(VST)、Yahoo Finance(PWR)、Yahoo Finance(ETN)
2. セクター動向:テクノロジーと素材が下げ、生活必需品と公益が上げ
Finvizのセクター別騰落率は以下のとおりです。
- 生活必需品: 3.13%高
- 公益: 1.70%高
- 不動産: 1.30%高
- ヘルスケア: 1.15%高
- 金融: 0.44%高
- エネルギー: 0.75%安
- 一般消費財: 1.26%安
- 資本財: 2.32%安
- コミュニケーション: 2.50%安
- 素材: 2.57%安
- テクノロジー: 3.23%安
前日に1位だった資本財は8位に、2位のテクノロジーは最下位に下がりました。前日に売られた生活必需品・不動産・ヘルスケアが上位に戻っています。読みどころは3つです。
1つ目は、半導体とAIのインフラの下げです。業種別では、金属加工が9.31%安、半導体製造装置・材料が8.83%安、電子部品が8.02%安、電気設備が8.00%安、独立系の発電が6.79%安、コンピューター機器が6.68%安、半導体が5.38%安でした(Finviz)。半導体株ETF(SOXX)は6.79%安です(Yahoo Finance)。
2つ目は、金属の下げです。アルミが7.81%安、銀が7.77%安、銅が6.91%安、金が5.14%安と、資源も売られました(Finviz)。素材のセクターが下から2番目なのはこのためです。
3つ目は、守りの業種と金利に敏感な業種の上げです。業種別の上位は住宅建設(6.06%高)、コンサルティング(5.70%高)、住宅ローン金融(5.62%高)、食品スーパー(5.42%高)、家庭用品・パーソナル用品(4.85%高)でした(Finviz)。長期金利が大きく下がった日に、住宅関連が上位に並んでいます。
出典: Finviz(セクター別騰落)、Finviz(業種別騰落)、Yahoo Finance(SOXX)
値動きの大きかった銘柄
終値の騰落はYahoo Finance、理由はCNBCです。
- Moderna: 17.57%安の202.63ドル。Merckと開発しているがんワクチンのデータの一部が漏れ、取引中に最大25%下げた。後で出た全体のデータは予想より良く見える内容だった
- CoreWeave: 10.06%安の55.60ドル。社債の利回りと信用リスクの保険料(CDS)が高いままで、フアン氏の「資本が足りない」の発言が重なった
- AMD: 8.10%安の507.93ドル。Micronは6.26%安、Nvidiaは4.40%安。AIの投資の不安でハイテク全体が売られた
- Spotify: 11.10%高の583.66ドル。売上高と営業利益はわずかに予想に届かなかったが、第4四半期の営業利益の見通しが予想を上回り、有料会員は3億600万人と予想を少し上回った
- Blackstone: 8.38%高の118.75ドル。調整後の1株利益1.32ドルが予想の1.26ドルを上回り、運用資産は1兆3,680億ドル
- Rollins: 5.56%高の35.31ドル。決算は予想に届かなかったが買われた
- Netflix: 3.09%高の67.05ドル。Wolfe Researchが投資判断を引き下げたが、前日の5.31%安から戻した
出典: CNBC(10/22市況ライブ)、Yahoo Finance(MRNA)、Yahoo Finance(CRWV)、Yahoo Finance(AMD)、Yahoo Finance(SPOT)、Yahoo Finance(BX)、Yahoo Finance(NFLX)
3. 注目個別銘柄
テクニカルの数字は、Yahoo Financeの日足から筆者が計算した値です(移動平均線は終値の単純平均、RSIは14日、出来高は前日までの20日平均との比較)。
Meta Platforms(META)
企業概要

ドクター

アゲハ
FacebookとInstagram、WhatsAppを持つ世界最大のSNSの会社で、売上の中心は広告です。AIのエージェント「Muse」や、VRとAIの端末を作るReality Labsも手がけます。直近12カ月の売上高は2,416億1,000万ドル、純利益は752億5,000万ドルです(StockAnalysis)。
下落の要因:決算は良かったのに、AIの資金の話で売られた
第3四半期の売上高は646億ドルで、予想の633億7,000万ドルを上回りました。第4四半期の売上高の見通しは730〜760億ドルで、真ん中の745億ドルは予想の737億3,000万ドルを上回ります。1株利益は3.83ドルで、予想の5.75ドルと比べられる数字かははっきりしません(CNBC)。Wolfe Researchは決算の前に、州の司法長官との和解に伴う100億ドルの費用を市場がまだ織り込んでいないと書いていました(CNBC)。
気にされたのは、AIへの投資の大きさです。2026年のデータセンター関連の設備投資は1,350〜1,450億ドルと、下限を1,300億ドルから引き上げました。予想は1,382億7,000万ドルです。毎日使う人の数は36億4,000万人で、予想の36億5,000万人に届きませんでした。Reality Labsは売上高4億4,300万ドルで、41億3,000万ドルの赤字です。2027年1月からは、議決権の無いクラスC株を株主に配ります。CNBCは「実質的な1対2の株式分割」と書いています(CNBC)。株価は時間外取引で約2.5%上げましたが、寄り付き前に売りに変わりました(CNBC)。出来高は約4,043万株と、20日平均(約1,952万株)の約2.1倍です。
バリュエーション(StockAnalysis)
- 時価総額: 1兆6,500億ドル
- PER: 22.13倍(予想PER19.72倍)
- PBR: 6.54倍
- 配当: 年2.10ドル(利回り0.32%)
- アナリスト平均目標株価: 814.51ドル(コンセンサス「Strong Buy」)
- 決算: 10月21日に発表済み
テクニカル
- 終値: 648.85ドル(6.98%安)。始値675.79ドル、取引中の高値681.07ドル、安値639.69ドル。前日の安値689.68ドルから窓を開けて下げた
- 出来高は約4,043万株と、20日平均の約2.1倍
- 移動平均線: 5日691.08ドル、25日725.09ドル、75日646.16ドル、200日632.56ドル。株価は5日・25日線の下で、75日線のわずかに上。5日・25日線は下向き、75日線は上向き、200日線はほぼ横ばい
- RSI(14日): 36.83(前日47.35)
- 上の抵抗帯: まず窓の681.1〜689.7ドル。その上は711.7〜721.5ドルで、9月28日(安値713.19ドル)、29日(715.10ドル)、10月8日(711.68ドル)、9日(716.20ドル)に下げ止まった帯が、10月21日(高値713.22ドル)には上値を止める側に回った
- 下の抵抗帯: 638.6〜646.2ドル。9月9日(安値638.56ドル)、10日(642.14ドル)、11日(646.20ドル)、この日(639.69ドル)の4回、ここで下げ止まった。75日線646.16ドルも重なる。その下には9月9日に開けた窓(624.80〜638.56ドル)があり、200日線632.56ドルは窓の中
- パターン: 9月24日(高値779.82ドル)と10月13日(771.27ドル)の2つの山で、間の安値711.68ドル(10月8日)をネックラインとするダブルトップ。10月16日に終値で割り込み、21日にネックラインまで戻って跳ね返された。段階は「確定」。山からネックラインまでの値幅を下に取った目安は約643ドルで、この日の安値639.69ドルはそのあたりまで来た
売買の見方
当てはまる型はありません。見送りです。
下の帯で陽線の反発を待って置くとすれば、入値648ドル、損切り630ドル(200日線の少し下)、利確680ドル(窓の手前)で、RRは約1.8(損益分岐の勝率は約36%)です。数字の上では基準の1.5を超えます。ただ、ダブルトップが確定した直後という逆向きのサインが出ていて、上には窓とネックラインが重なっています。AIの投資の話は、来週の大手の決算でも続きます。考えを変える条件は2つです。終値で632ドル(200日線)を割れば、窓の下の端624.80ドルまでの下げを考えます。反対に、終値で690ドルを超えて窓を埋めれば、ネックライン711.7ドルを上値の目安に計画を作り直します。
出典: CNBC(Metaの決算)、CNBC(10/22市況ライブ)、StockAnalysis(METAバリュエーション)、Yahoo Finance(META)
ロッキード・マーティン(LMT)
企業概要

ドクター

アゲハ
世界最大の防衛企業で、戦闘機F-35、ミサイルと迎撃ミサイル(PAC-3)、ヘリコプター、宇宙の4つの事業を持ちます。直近12カ月の売上高は791億2,000万ドル、純利益は65億1,000万ドルです(StockAnalysis)。
上昇の要因:4つの事業がすべて伸び、通期の見通しを上げた
第3四半期の売上高は前年から11%増えて207億ドル、純利益は14%増えて18億ドル、1株利益は7.97ドル(前年6.95ドル)でした。受注残は過去最高の2,920億ドルで、PAC-3の迎撃ミサイルの複数年の契約525億ドルが入っています。2026年の見通しは、売上高を797億5,000万〜817億5,000万ドルから約800億〜820億ドルに、1株利益を29.95〜30.65ドルから約30.35〜30.75ドルに、フリーキャッシュフローを70億〜72億ドルから約78億〜80億ドルに上げました(ロッキード・マーティン)。気になる点として、F-35の第20ロット以降の生産契約は政府と交渉中で、第3四半期にかかった費用が、今の契約で認められた額を上回り始めています(ロッキード・マーティン)。出来高は約295万株と、20日平均(約113万株)の約2.6倍です。
バリュエーション(StockAnalysis)
- 時価総額: 1,360億3,000万ドル
- PER: 20.93倍(予想PER18.65倍)
- PBR: 12.63倍
- 配当: 年14.40ドル(利回り2.44%)
- アナリスト平均目標株価: 618.86ドル(コンセンサス「Buy」)
- 決算: 10月22日に発表済み
テクニカル
- 終値: 589.91ドル(6.96%高)。始値579.51ドル、取引中の高値607.99ドル、安値577.50ドル。前日の高値552.82ドルから窓を開けて上げた。高値から押し戻され、上ヒゲが残った
- 出来高は約295万株と、20日平均の約2.6倍
- 移動平均線: 5日558.09ドル、25日524.17ドル、75日545.54ドル、200日565.75ドル。株価は4本すべての上で、4本とも上向き
- RSI(14日): 75.18。70を超え、買われすぎの目安に入った
- 上の抵抗帯: 603〜613ドル。8月10日(高値606.65ドル)、12日(610.36ドル)、14日(609.24ドル)、18日(612.75ドル)、この日(607.99ドル)の5回、ここで止められた。その上の高値は3月2日の692.00ドル
- 下の抵抗帯: 552〜560ドル。10月16日(高値553.14ドル)、19日(554.72ドル)、20日(559.48ドル)、21日(552.82ドル)の4回、上値を止めた帯で、この日に上に抜けた。200日線565.75ドルが少し上にある。その間は窓(552.82〜577.50ドル)
- パターン: 引けるパターンはありません。決算で窓を開け、上の帯で止められた所です
売買の見方
当てはまる型はありません。今は見送りです。
RSIが75を超え、上の帯で止められた所で、今入ると損切りまでが遠くなります。押しを待つなら、窓を埋めて200日線と下の帯(552〜560ドル)のあたりまで下がり、陽線で反発した所です。
- 入値: 562ドル(下の帯の上の端と200日線の間で、陽線で反発してから)
- 損切り: 538ドル(10月19日の安値540.00ドルの少し下)
- 利確: 603ドル(上の帯の手前)
- RR: 約1.7(損益分岐の勝率は約37%)
決算は通過したばかりなので、決算をまたぐ心配はありません。チャネルが引けず、根拠は「上値を止めていた帯が下値の支えに変わるか」の1つに近いので、反発の確認が条件です。考えを変える条件は2つです。終値で613ドルを超えれば、8月からの上の帯を抜けたと見て、次の押しを待って計画を作り直します。終値で538ドルを割れば、決算の上げが消えたと見て取り下げます。
出典: ロッキード・マーティン(第3四半期の決算発表)、CNBC(10/22市況ライブ)、StockAnalysis(LMTバリュエーション)、Yahoo Finance(LMT)
P&G(PG)
企業概要

アゲハ

ドクター
洗剤のタイド、紙おむつのパンパース、カミソリのジレットなどを持つ日用品の世界最大手です。直近12カ月の売上高は879億2,000万ドル、純利益は157億4,000万ドルです(StockAnalysis)。
上昇の要因:10のカテゴリーと6つの地域がすべて伸びた
7〜9月期(会社の第1四半期)の売上高は前年から4%増えて233億ドル、為替と買収の影響を除いた売上(オーガニック売上)も4%増えました。数量が2.4ポイント、値上げが0.4ポイント、構成の改善が1.1ポイント効いていて、10の製品カテゴリーと6つの地域がすべて伸びています。コア1株利益は2.00ドルで1%増でした(P&G)。CNBCによると、売上高は予想の228億ドル、調整後の1株利益は予想の1.88ドルを上回り、通期の売上高の見通しも1〜3%増から2〜4%増に上げました。オーガニック売上と1株利益の伸びの見通しは据え置きで、会社は「コストの逆風はこの先の数四半期で強まる」としています(P&G)。出来高は約2,200万株と、20日平均(約899万株)の約2.4倍です。
バリュエーション(StockAnalysis)
- 時価総額: 3,846億1,000万ドル
- PER: 24.94倍(予想PER23.34倍)
- PBR: 6.70倍
- 配当: 年4.35ドル(利回り2.63%)
- アナリスト平均目標株価: 161.65ドル(コンセンサス「Buy」)。この日の終値より低い
- 決算: 10月22日に発表済み
テクニカル
- 終値: 165.59ドル(5.58%高)。始値162.14ドル、取引中の高値166.85ドル、安値161.78ドル。前日の高値158.67ドルから窓を開けて上げた
- 出来高は約2,200万株と、20日平均の約2.4倍
- 移動平均線: 5日159.76ドル、25日150.96ドル、75日147.74ドル、200日148.40ドル。株価は4本すべての上で、4本とも上向き
- RSI(14日): 74.46。70を超え、買われすぎの目安に入った
- 上の抵抗帯: 165.0〜167.3ドル。2月23日(高値165.36ドル)、24日(166.87ドル)、25日(165.00ドル)、27日(167.25ドル)、3月2日(166.55ドル)、この日(166.85ドル)の6回、ここで止められた
- 下の抵抗帯: 156.8〜160.0ドル。10月15日から21日まで、高値は159.98ドル(16日)、安値は156.79ドル(15日)の中で5日間動いた箱
- パターン: 10月15〜21日の箱を、決算で窓を開けて上に抜けた。段階は「抜けた」。箱の上の端160ドルまで戻って跳ね返されれば「確定」
売買の見方
当てはまるのは「パターン確定型」に近い形ですが、見送りです。
箱の上の端への戻りで置くと、入値160.5ドル、損切り156.3ドル(箱の下の端156.79ドルの少し下)、利確165ドル(上の帯の手前)で、RRは約1.1です。基準の1.5に届きません。上の帯までが近く、この日はすでにその帯で止められています。アナリストの平均目標株価も今の株価より下です。考えを変える条件は、終値で167.3ドルを超えることです。2月からの上の帯を抜ければ、利確の目安をその上に取り直してRRを計算し直します。終値で156.8ドルを割れば、決算の上げが消えたと見て見送りを続けます。
出典: P&G(第1四半期の決算発表)、P&G(決算説明資料)、CNBC(10/22市況ライブ)、StockAnalysis(PGバリュエーション)、Yahoo Finance(PG)
4. 本日の戦略:「弱気」を続ける
本日の結論は「弱気」を続けます。前回は「10年債が終値で5.0%を割り、半導体の戻りとラッセル2000の上げがそろって続けば『やや弱気』に戻すことを考える」と決めていました。10年債は4.96%と5.0%を割りましたが、半導体株ETF(SOXX)は6.79%安と戻りが1日で消え、ラッセル2000も0.11%高にとどまりました(米財務省・Yahoo Finance)。条件はそろっていません。「VIXが終値で20を超えるか、10年債が5.35%を終値で超えるなら現金の比率をさらに上げる」の条件にも、ぎりぎり当たっていません(VIXは取引中に20.31、終値は19.03)。理由は3つです。

アゲハ

ドクター

アゲハ
1つ目は、AIの投資と資金の不安が戻ったことです。Metaは良い決算でも6.98%安、CoreWeaveは10.06%安で、フアン氏の「資本が足りない」が借り手側の心配を呼び起こしました(CNBC・Yahoo Finance)。
2つ目は、中東のリスクです。ブレント原油は113.17ドルと5月以来の高さで、トランプ大統領は「イランとは交渉していない。かなり近いうちに何かが起きる」と話しています(CNBC)。
3つ目は、下げの大きさです。ナスダック総合は6月以来の下げで、VIXも取引中に20を超えました(CNBC・Yahoo Finance)。
一方で、良くなった点もあります。10年債利回りは4.96%と5.0%を割り、ダウとラッセル2000は小幅高、生活必需品・公益・不動産・ヘルスケアは上げています(米財務省・Yahoo Finance・Finviz)。売られたのはハイテクに偏っていて、市場全体が崩れたわけではありません。
前回の記事で取り上げた3銘柄の答え合わせです(終値はYahoo Finance)。
- SpaceX: 9.14%安の144.75ドル。ネックライン151ドルまでの戻りは来ましたが、陽線の反発ではなく大きな陰線で突き抜け、取引中に143.21ドルまで下げました。計画の条件(陽線の反発)を満たさなかったので入っていません。下の帯142.9〜146.0ドルの中で引けています。個別の下げの材料は確認できませんでした。終値で142.9ドルを割れば計画を取り下げます
- テスラ: 3.08%安の374.58ドル。決算後は取引中に388.86ドルまで上げ、上の帯(384.0〜388.8ドル)で再び止められました。349.3〜355.2ドルの帯までの押しを待ちます
- Texas Instruments: 1.81%安の279.50ドル。決算後は取引中に286.54ドルまで上げましたが、上の帯(293.8〜298.8ドル)には届かず、窓も開けずに押し戻されました。見送りを続けます
前日までに取り上げた銘柄の続きは以下のとおりです(終値はYahoo Finance)。
- Micron: 6.26%安の856.49ドル。待っていた844〜862ドルの帯まで来ましたが、大きな陰線で、反発はまだです。陽線の反発を確かめるまで待ちます
- TSMC: 4.52%安の412.35ドル。405〜413ドルの帯に入りました(取引中の安値410.22ドル)。こちらも反発の確認待ちです
- Amazon: 4.57%安の250.38ドル。決算前は見送りを続けます
- Salesforce: 3.52%高の250.29ドル。取引中の安値は242.70ドルで、入値241ドルには届かないまま利確の目安258ドルの方へ上げました。追わずに次の押しを待ちます
- 3M: 0.47%高の175.56ドル。169.3〜171.0ドルの帯までの押しは来ていません
- Northrop Grumman: 2.42%高の552.35ドル。502〜509ドルの帯までの押しは来ていません
- General Motors: 1.45%高の77.21ドル。取引中の安値は75.40ドルと前日の75.32ドルとほぼ同じで、RSIは35.43から38.81に上がりました。谷が上がる形(ダイバージェンス)になるかを見ます
- Nvidia: 4.40%安の212.21ドル。AMD: 8.10%安の507.93ドル。CoreWeave: 10.06%安の55.60ドル。どれも見送りを続けます
- Microsoft: 2.23%安の521.08ドル。28日の決算まで見ません
- Wells Fargo: 0.72%高の83.01ドル。Chevron: 0.04%安の226.68ドル。Oracle: 2.78%安の125.54ドル。Palantir: 2.74%安の196.19ドル。Walmart: 2.82%高の121.12ドル。Citigroup: 1.08%安の122.51ドル。Bank of America: 0.59%高の51.08ドル。どれも見送りを続けます
この日の3銘柄への行動は以下のとおりです。
- Metaは見送ります。ダブルトップが確定した直後です。終値で690ドルを超えて窓を埋めるまで計画を作りません
- ロッキード・マーティンは見送ります。552〜560ドルの帯と200日線までの押しで陽線の反発が出たら、入値562ドル、損切り538ドル、利確603ドルで考えます
- P&Gは見送ります。RRが1.5に届きません
監視項目は以下の5つです。VIXの20、10年債の5.0%、半導体株ETF(SOXX)が下げ止まるか、ブレント原油の113ドル台、MetaとCoreWeaveのAIの資金の話の続きを見ます。来週はFOMCと、28日のAlphabet・Microsoftの決算が控えます(CNBC)。VIXが終値で20を超えたら、現金の比率をさらに上げます。半導体の下げが止まり、10年債が5.0%の下で落ち着いたまま、ラッセル2000の上げが続けば、「やや弱気」に戻すことを考えます。
出典: CNBC(10/22市況ライブ)、CNBC(10/21市況ライブ)、米財務省(国債利回り)、Yahoo Finance(SPCX)、Yahoo Finance(TSLA)、Yahoo Finance(TXN)、Yahoo Finance(MU)、Yahoo Finance(TSM)、Yahoo Finance(CRM)、Yahoo Finance(GM)
5. 100万円チャレンジ(デモ口座)
AIがデモ口座(仮想資金100万円)で実際に売買している記録です。デモ口座での売買で、投資助言ではありません。米国株を買いだけで売買し、損切りと利確の価格を入る前に決めています。

アゲハ

ドクター

アゲハ
成績(SBI証券の手数料込み)
- 評価額: 992,728円(手数料抜きは1,008,455円)
- 累計損益: 7,272円のマイナス、0.73%のマイナス(手数料抜きは8,455円のプラス、0.85%のプラス)
- 決済: 3回で1勝2敗、勝率33.3%
- 手数料込みの数字には、保有中の2銘柄を決済する時の手数料の見込み3,358円も入っています
今朝のAIの判断
10月22日の朝(日本時間7時32分)のAIの見立ては「慎重」で、新しい注文は0件でした。AIの言葉では「指数は200日線の上でテック主導の上昇、VIXも16台と落ち着いている。ただ米10年債は5.1%台と高く、主力の決算週も重なる」。そのうえで「候補の計画も手数料込みRRか損切り幅の条件を満たさないため、新規は控える」と決めています。
候補を見て、採用は0件でした。主な見送りの決め手は以下のとおりです。
- 決算が近くて見送り: Microsoft(10月28日)、Gilead Sciences(29日)、Linde(29日)。Microsoftは「チャネルの下の線・抵抗帯・25日線が重なり、チャネル押し目型(m100の型A)の条件は良い」と形を評価したうえで、決算を優先しました
- 手数料込みのRRが足りずに見送り: Nvidiaは約0.9で、ダブルボトムも失敗に終わっていると判断。Salesforceは約1.3で、損切り幅も2.6%と浅い
- 損切り幅が浅すぎて見送り: AMDは損切り幅が1日の平均的な値幅の約半分しかなく、「値動きの揺れだけで刈られる」うえ、11月3日の決算を利確の前にまたぐ。UnitedHealthは1.7%、Targetは0.8%で「手数料込みでは成り立たない」
- 形で見送り: Amgenは高値を抜けた所で買う逆指値の計画で、戻りの確認がなく決算も近い
リスク規則(手数料込みRR・損失1%・決算前)で外れた計画はありませんでした。
夜中の約定・決済
- 新しい買いの約定も、損切り・利確での決済もありません
- 前日に出したAnalog Devicesの指値(385ドル)は、取引中にAIが取り消しました。理由は「寄り付きから3.7%下げていて、指数も大きく下げ、地合いが崩れかけている。抵抗帯と75日線での下げ止まりと戻りを確かめてから置き直す」です。Analog Devicesは4.98%安の385.76ドルで引け、取引中の安値は385.31ドルでした(Yahoo Finance)
- 10月20日に出したPfizerの指値(29.05ドル)は約定していません。取引中の安値は29.88ドル、終値は1.91%高の30.42ドルです(Yahoo Finance)
保有中
- Amazon(チャネル押し目型=m100の型A): 入値254ドル、損切り246.4ドル、利確274.5ドル(含み損は手数料抜きで3,405円)
- Deere(チャネル押し目型=m100の型A): 入値647.82ドル、損切り613.5ドル、利確718ドル(含み損は手数料抜きで658円)
一言の振り返り
朝のAIは「テック主導の上昇」と見ながらも、決算週と高い金利を理由に新しい注文を出しませんでした。その日のうちにハイテクが大きく売られ、見送ったNvidiaは4.40%安、AMDは8.10%安、Microsoftは2.23%安です(Yahoo Finance)。読みが当たったのではなく、「RRが足りない・決算が近い計画には入らない」という規則が、結果として下げを避けた形です。反対に、RRが足りずに見送ったSalesforceは3.52%高でした。Analog Devicesはこの日の安値が385.31ドルで、取り消さなくても指値の385ドルには届いていませんでした。保有中のAmazonは4.57%安で含み損に変わり、損切りの246.4ドルに近づきました。損切りは入る前に決めたとおりに置いたままです。